

「ミレニアル世代の億万長者」と呼ばれるグラント・サバティエ著「FIRE 最速で経済的自立を実現する方法」を独自の解釈でサラッと解説します。
こんな人におすすめ
- 若くして引退したい
- 嫌な仕事はしたくない
- 叶えたい夢がある
本書はこんな感じの内容です。
- FIREへの道は7ステップがある
- 若いうちに複利の力を利用する
- 投資に全額ぶち込め!
- 副業と起業はFIREに必須

とにかく早く経済的に自立したい人向けって感じだね。

そうだな。著者は元手2.26ドルを、たった5年で125万ドルまで増やしている。真似ができれば、ホントに最速でFIREでるぞ。
とはいえ、著者がFIREを達成した2010年代は、リーマンショックの回復から立ち直る米国経済への投資リターンがもっとも活況だった時代です。
これからの10年が同じようなパフォーマンスを得られるは定かではありません。
しかし、ごく一部の天才のみ可能な方法で億万長者になったわけではないので、FIREを達成したい人は必読の内容です。
では、解説をします。
FIREへの道は7ステップがある
一つ目のポイントは、「FIREへの道は7ステップある」です。

・・・多いね。

多いか少ないかは関係ない。ここで大切なのは、いま自分がどこのポジションにいるのか?そしてどこを目指せばいいのかを確認することだ。
本書が語るポジティブな引退をするための7ステップは、以下の通りです。
- 明確化・・・現状と目標の把握
- 自給自足・・・支出を収入で賄う
- 余裕・・・その日暮らしを脱却(収入>支出)
- 安定・・・生活費6ヶ月分を貯蓄
- 柔軟・・・生活費2年分を投資
- 経済的自立・・・投資による利回りで暮らす
- 有り余る富・・・不労所得が余る状態
目指すべき目標は、6つ目の経済的自立です。
そのために必要なことは、まず「現状と目標の把握」です。
明確化:現状と目標の把握
投資でお金を増やしたいときやFIREを目指すときに、なんとなく1億円を目指す人は多いかと思います。
しかし、本当に1億円も必要なのか?改めて考える必要があります。
FIREとは、投資によるリターン(4%)の中で生きていくことです。
資産が1億円あれば、400万円で生活することです。
年間400万で生活するとなると、月30万円で生活すればいいと言うことですが、ホントに400万円必要ですか?
人によっては、月20万円で生活できる人もいます。
そうした場合の目標金額は、6,000万円になります。
無理に1億円を作る必要はありません。
自分の生活を見直し必要な金額を把握して、毎月いくら投資に注ぎ込めば最短距離でIFREできるのか、具体的な道を想定してみましょう。
自給自足:支出を収入で賄う
多くの人が現在いるポジションです。
稼いだお金をすべて使っていてはFIREすることはできません。
収入をすべて支出に回さないように生活を見直し、転職するなどして給与を上げるなどして、なるべく投資に回せるお金を作り出すようにしましょう。
余裕:その日暮らしを脱却(収入>支出)
支出を見直したり、転職に成功したりして生活を改善した段階です。
お金が余り始めたら即投資をすることもよいですが、ボクは生活費の2ヶ月分ほどを貯蓄してから投資することをおすすめします。
安定:生活費6ヶ月分を貯蓄
生活費の6ヶ月分を貯蓄し、かつ投資もしているポジションです。
この段階まで来ると、FIREに向けて着実にステップアップをしている感覚が日常となります。
柔軟:生活費2年分を投資
FIREを志して2年以上経過した段階です。
この辺りに来ると、投資した金額が徐々に膨らみ始める時期です。
また、場合によっては金融危機などに直面をしているかもしれません。
FIREを目指している人が途中で失敗する原因は、投資した株を途中で売却してしまうことです。
狼狽売りや増やした資産をいたずらに利確しないよう、日々の生活を淡々と送るよう心がけましょう。
経済的自立:投資による利回りで暮らす
人によって10〜30年と経済的自立に至る期間は様々ですが、投資による利回りだけで暮らしていけるようになった段階です。
FIREに至った人の多くは、以外にもそのまま労働を続ける人が多いといいます。
経済的自立とは、働いても働かなくてもどちらでも選択できる状態を言います。
大切なことは選択できる状態にあるかどうかです。
有り余る富:不労所得が余る状態
経済的自立にいたり、そのまま投資額が膨らみ続けるか、事業が成功して不労所得が増えた状態です。
ここまでくれば、あなたの好きに生きてください。
若いときほど複利の力を利用する
2つ目のポイントは、「若いときほど複利の力を利用する」です。
ここまでざっとFIREに至る道筋を説明しました。
でも、どうすれば経済的自立までステップかけ上がれるのか?
答えは、インデックス投資です。
投資する先は、S&P500かVTIの2択です。

インデックス投資の定番の2銘柄だね。

つまらないかもしれないが、これ以外に最適解がない。反対に言えば、これさえしていれば間違いなくお金は増える。
これもよく言われることですが、投資は若い頃から始めれば始めるほど良いと言われています。
天才アインシュタイン博士をして、「人類最大の発明」と言われた「複利」の力を最大に使うことができるからです。
複利とは、利子にまた利子をつけることです。
元本100万円を金利4%(年利)で1年間投資した場合、1年後には104万円になります。
そして2年は104万円に対して金利4%がつくようになり、これを3・4・5年と続けていくことです。
若ければ若いほど金融市場に長くお金を投資し続けることができるため、若いときから投資をすると大変有利になります。
とにかく全額を投資にぶち込め!
3つ目のポイントは、「とにかく全額を投資にぶち込め!」です。

急に激しくなってきたね。

他の投資本と本書の1番の違いだ。
インデックス投資などを進める本では、投資額はドルコスト平均法を進める本が多いと思います。
ドルコスト平均は、毎月定額のお金を投資することで、株価が高値のときにも購入し安値のときにも購入することで、購入価格を平均化しようと言う投資法です。
しかし、本書ではいち早くFIREをしたいのであれば、「持っているお金はすべて株式市場に投資してしまえ!」と言います。
たしかに米国経済や世界経済は右肩上がりに成長をしているため、ドルコスト平均法で毎月定額を投資し続けるより、今あるお金をすべて投資し続けた方が最も効率的に安値を掴むことができるかもしれません。
ボク的にはドルコスト平均法の方が安心できるのでドルコスト平均法をおすすめしますが、少しでも機会損失を避けたい人は投資できるだけの金額を早く投資するべきです。
副業と起業はFIREの必須条件
4つ目のポイントは、「副業と起業はFIREの必須条件」です。

副業と企業は、やっぱりFIREには必須なんだね。

残念ながら会社員だけをしていてもFIREはできないな。
金持ち父さんやFIRE 最強の早期リタイア術でも紹介したとおり、お金持ちになるためには「副業」と「起業」のどちらか一つすることは必須です。
会社員だけでは単純に投資額が足りません。
金利5%で20歳から毎月8万円を投資し続けると、37年後の57歳のときにようやく1億円がたまる計算になります。
57歳のときに資産1億円あればよいかもしれませんが、できればもう少し若いときにお金を持っておきたいものです。
そうしたい場合は、毎月の投資額を増加する必要があります。
そのためには副業と企業は必須となります。
まとめ
- FIREへの道は7ステップがある
- 若いうちに複利の力を利用する
- 投資に全額ぶち込め!
- 副業と起業はFIREに必須