

日本マクドナルドの創設者・藤田田 著「ユダヤの商法」を独自の解釈でサラッと解説します。
こんな人におすすめ
- お金儲けが下手
- 成功法則を知りたい
本書の内容はこんな感じです。
- 「78:22」の法則を守れ
- 商売をするなら「女」と「口」を狙うべし!
- お金にキレイも汚いもない
- メモを取り、曖昧にしない
- 休息を必ず取る
- 人の時間を盗むな!
- 暇こそ成功への道
- 60点取れればイイ!

意識高い系の人やセミナーの講師が言いそうなことばかりだね。

「ユダヤの商法」は多くの著名人や起業家が参考にしている名著だからな。そういった輩の元ネタになっているのかもしれない。
著者である藤田田さんは、遺産を約461億円残したお金稼ぎの上手な人でした。
しかし、藤田さんも初めから商売上手だったわけではありません。
生活費を稼ぐためにしていた通訳の仕事をしていた彼は、仕事で接する外国人のうち派手な車を乗り回し、贅沢三昧な生活をしているのが「ユダヤ人」に限られていることに気がつきます。
そこでユダヤ人にお金稼ぎのコツを学んだことをきっかけとして、お金持ちへの道を歩み始めます。

お金儲けに人種って関係あるの?

あるぞ。住んでいる土地や歴史的な背景によって、国民性や民族的な思考の違いはあるからな。
ユダヤ人は地球上に0.02%(約1,400万人〜1,500万人)しか存在していません。
にもかかわらず、歴代のノーベル賞の受賞の4割はユダヤ人が占め、さらに世界のお金持ちの35%を占めていると言われています。
本書は、そんなユダヤ人から学んだ知恵と成功法則を凝縮した、紛れもない名著です。
では、解説をします。
78:22の法則を守れ!
ユダヤ人には宇宙の法則と呼ばれる「世の中のすべてが78:22で成り立っている」という考えがある。

8:2の法則ってよく聞くけど、これのことか。

そうだ。空気中に含まれる窒素やその他の成分や地球の海と陸地の比率もすべて78:22になっている。
そんな「78:22」の宇宙の法則を「ビジネスの世界にも適応しないともったいない」とユダヤ人はいいます。
たとえば、お店などの売り上げは8割が2割の常連客によるものが大きいとされています。
そのため、すべての人に好まれるような商品やサービスを作るのではなく、常連客に向けて商品やサービスを展開した方が、お店は安定して売上を伸ばすことができます。
商売をするなら「女」「口」を狙うべし!
ユダヤの5,700年の歴史では、男が外で稼ぎ、女は男が稼いだお金を使って生活を成り立たせているとされています。
現在でも多くの家庭で、男性が会社で給料を稼ぎ、主婦業もしている女性が食料品や家具などの生活必需品を買い揃えていると思います。
良くも悪くも、お金を使うのは女性です。
女性をターゲットにした商売やサービスを展開することで、商才のある人であれば成功する確率は上がります。

男性向けの商売はダメなの?

ダメというより難しい。男はお金を持っていないし、あまりお金を使わない。
2018年に20代から50代の有職者を対象に新生銀行が行った「お小遣い調査」では、男性のお小遣いの平均額は39,836円でした。
しかも、そのお金の使い道のトップが「昼食代」です。
このほか、携帯代やガソリン代、遊興費を使えばお小遣いはなくなります。
そのため、男性を相手に商売をするのは女性を相手にするより10倍以上難しいとされています。
女性がダメなら、口を狙え!
ただし、女性を相手に商売をするには才能が必要です。
お買い物に対して、女性が賢いからです。
女性をターゲットにする商売が難しい場合は、「口=食べ物」をターゲットにすることです。
先の例でも紹介したように、男性のお小遣いの使い道は「昼食」です。
口に入れる商品は一定の時間が経過すると消化されてなくなり、また吸収しなければいけません。
そのため女性をターゲットにするより、才能は必要ありません。
ただし、食べ物を売る商売は競争率が高く、女性を狙うビジネスと比べて薄利多売になるケースが多く、あまり儲からないので注意が必要です。
お金にキレイも汚いもない
コツコツ汗水流して働いたお金はキレイで、水商売やアフィリエイト、株で稼いだお金は汚いという人がいます。
それは果たして本当か?

汚いというより、羨ましい・妬ましいって感じだね。

そうした嫉妬はナンセンスだ。そもそも水商売もアフィリエイトも株も楽じゃないからな。
脱税や犯罪はNGですが、正当に稼いだお金にキレイも汚いもありません。
アイドルオタクに握手権をつけてCDを売りつようと、宗教まがいのオンラインサロンでやりがい搾取をしようと問題はありません。
むしろ毎日会社に行って、コツコツ業務をこなすだけでお金をもらう方が楽です。
お金に変な感情を持ち込まないで、大金を稼ぐか、コツコツお金を稼ぐかはあなた次第です。
メモを取り、曖昧にしない
ユダヤ人は「契約の宗教」と呼ばれるユダヤ教を信奉しているため、曖昧なことを嫌います。
そのため、重要なことはどんな場所でもメモを取り、よくわからないものは徹底して質問します。
反対に、他人との軋轢を嫌う日本人は、お金のことなど重要なことを後回しにしがちです。
しかし、そうした曖昧さが後々トラブルになることを知っているユダヤ人は、相互に理解し合えるまで話し合います。
たとえ口論になったとしても、翌日には人間の細胞は新しくなっているため、相手も自分も違う人間だと考え、ユダヤ人はケロッとしています。

細胞レベルで考えるのか。恐ろしいな、ユダヤ人。
ビジネスにおいても、自分が今何をしているのか?これから何をする必要があるのか?理解をしないまま業務を進めている人も多いかと思います。
ユダヤ人に学ぶのなら、何をするにしても分からないことは質問をして、メモを取り、納得してから仕事に取り掛かる。そして、納得するまで取引をしないことこそ、ユダヤの商法の鉄則です。
休息を必ず取る
ユダヤ人は仕事熱心ですが、お金の亡者ではありません。
それどころか休むことの重要性をよく知っています。
ユダヤ人は金曜日の夜から土曜日の夕方まで、禁酒・禁煙・禁欲とすべての欲を断ち、休息に専念します。

休むときも全力だね。
そして十分な休息取った後は、ゆっくり食事を楽しみます。
ユダヤ人はゆっくり楽しい食事を楽しむことこそ、人生の目標としています。
仕事とプラベートのオンとオフを切り替えることを意識し、働いたら休むを繰り返す。
そうすることで、効率の良い仕事につながるとユダヤ人は考えています。
人の時間を盗むな!
「時は金なり」といわれる通りは、時間はお金そのものとユダヤ人は考えます。
なぜなら、ボクたち人間の時間は有限だからです。
ユダヤ人は寿命を計算しているため、時間の重要性をよく理解しています。
後何年生きられて、元気なうちにどれだけ働くことができるのか?
それを意識することで、今何をするべきかが明白になります。
それは自分だけでなく、相手も同じです。
相手の時間も有限で、それを妨げることはしてはならないと考えています。
そのためには仕事中には無駄話をせず、退社時間が来ると仕事が途中でも帰ります。
待ち合わせに1秒でも遅れると帰ります。

いや、ちょっと厳しくない。1秒ぐらい待とうよ。

だめだ。待ち合わせには、1分1秒たりとも遅れるな!
「1分ぐらい待ってあげらいいじゃない」という人は、相手に「1分ぐらい待てせてもいい」と思っている人です。
そんな時間や約束に甘い人が、他人の時間を尊重できるのか?
自分の時間と同様に相手の時間も大切に思える人が、本当に信用のおけるビジネスパートナーになる成功者です。
暇こそ成功への道
著者である藤田さんには、こんな逸話があります。
日本マクドナルドを4店舗運営し、次店舗の開店準備に取り掛かっていた時のこと。
とあるユダヤ人が藤田さんの元訪れて、こんなことを言いました。
「藤田さん、いま暇だね」
次店舗の出店準備をしていた藤田さんは当然暇ではないので、「忙しいよ!」と若干キレ気味に答えたそうです。
しかし、そのユダヤ人は自らの考えを改めずこう言いました。
「暇じゃなければ、ハンバーガー店を4店舗経営して、次のお店を出そうなんて考えないよ」と。
つまり、「次のお店を出そうと考える時間があるほど、あなたは暇だったんだ」という褒め言葉で、暇のない人間にはお金やビジネスを生み出せないという話です。
この話から学べることは、忙しく動き回るより新しいビジネスを作る時間を作ること、そしてチャンスが来たときに飛び乗れるように準備を怠らないということです。
60点取れればイイ!
契約内容や時間に厳しいユダヤ人ですが、完璧主義ではありません。
人間は必ずミスをすると知っているからです。
また、100%を目指すと想像以上に労力と時間を奪われます。
最悪、挫折します。
そうならないように、60%ぐらいの達成率を目指します。

なんで60%なの?

78:22の78を2回かけると6082になる。前の2桁の60をとって60%だ。
ビジネスに限らず、人生の目標も6割達成できれば、ほどほどにいい感じです。
7割達成できれば、上出来です。
8割達成できれば、大成功です。
そうして自分がほどほどに満足できるラインをさがして、ビジネスも生活も送るようにするとほどほどいい人生を送ることができます。
まとめ
- 「78:22」の法則を守れ
- 商売をするなら「女」と「口」を狙うべし!
- お金にキレイも汚いもない
- メモを取り、曖昧にしない
- 休息を必ず取る
- 人の時間を盗むな!
- 暇こそ成功への道
- 60点取れればイイ!