
コーヒーの飲み過ぎやカフェインの過剰摂取を気にしている人向けに、カフェインとカフェイン依存症について話をしたいと思います。
日中の眠気や体のダルさ、偏頭痛などの原因を調べるとたまに出てくるワードが、「カフェイン」です。
一般的にコーヒーやお茶などの飲料に含まれていることが多いカフェインは、コーヒーであれば一日2~3杯を目安に飲むと、がんの抑止力となり死亡リスクが低減するという科学的データがあります。
こういった効果のほか、カフェインの覚醒作用により日中の眠気や疲れを吹き飛ばすため、
「毎朝1杯のコーヒ」
「仕事中に2〜3杯のコーヒー」
定期的な習慣として、コーヒーを愛飲している人は多いですよね。
しかし、毎日の習慣だからといってコーヒー(カフェイン)を飲み続けると、気がつけばコーヒーを飲まないと動けない体、コーヒーを飲まないとやる気が出ない体になってしまいます。
カフェイン依存症ですね。
適量を超えてコーヒーを過剰に摂取すぎると「カフェイン依存症」となり、元気になるどころか逆に寝不足や体のダルさ、偏頭痛に悩まされるようになります。
「コーヒーをやめたら、体調不良はなくなるの?日中の眠気は?」
こういった疑問にお答えします。
今回は、なぜカフェインの過剰摂取が、なぜ体調不良につながるのか?
そして、カフェインレス生活を送るとどうなるのか?
1ヶ月の検証結果もあわせて解説をします。
カフェイン依存症について
農林水産省のホームページでは、「カフェインの過剰摂取」について、以下のような注意を呼びかけています。
カフェインの人に対する影響
カフェインは、神経を鎮静させる作用を持つアデノシンという物質と化学構造が似ており、アデノシンが本来結合する場所(アデノシン受容体)にとりついてアデノシンの働きを阻害することにより神経を興奮させます。
コーヒーは、適切に摂取すれば、がんを抑えるなど、死亡リスクが減少する効果があるという科学的データも知られていますが、カフェインを過剰に摂取し、中枢神経系が過剰に刺激されると、めまい、心拍数の増加、興奮、不安、震え、不眠が起こります。消化器管の刺激により下痢や吐き気、嘔吐することもあります。
長期的な作用としては、人によってはカフェインの摂取によって高血圧リスクが高くなる可能性があること、妊婦が高濃度のカフェインを摂取した場合に、胎児の発育を阻害(低体重)する可能性が報告されています。
農林水産省
要するに、
「カフェインを摂取すると興奮するよ」
「でも、興奮しすぎると、眠れなくなって体に不調が出るよ」
「そして、心拍数の増加により不安から精神的にもおかしくなるよ」
という、話です。
カフェイン依存症になると?
依存症になる人の行動と依存症になったときの症状をまとめました。
依存症になる恐れのあるの人の行動
毎朝1杯のコーヒーは欠かせない
毎日4〜5杯飲むのは当たり前!
やる気スイッチを入れるのにコーヒーを飲む
何か行動する前は、儀式的にコーヒーを飲む
カフェイン依存症の症状
頭痛がおこる
体がダルい
頭がぼんやりする
不安や気分が落ち込む
疲れているのに眠れない
お腹が痛くなる
眠気に襲われ、集中力がなくなる
カフェインの影響について
カフェインの影響の出やすさは、その人の体質によって異なります。
アルコールと似たようなものです。
分解しやすい人とそうでない人がいると認識してください。
しかし、アルコールと違い体質による変化が分かりにくいので、毎日1〜3杯しか飲まないなど飲む量を決めておいた方が良いと思います。
ちなみに、カフェインの持続効果は8時間〜14時間と言われています・
そのため、16時以降は控えるなど工夫が必要です。
カフェインレス生活を送るとどうなる?
試しに、コーヒー以外の紅茶や緑茶、烏龍茶などを含めた飲料、チョコレートなどの食品も一切取らない生活を1ヶ月送ってみました。
この間に摂取した飲料は、水・白湯・炭酸飲料のみです。
その成果を報告します。
カフェインレス生活:1日目
起床時の気分や寝起きには特に変化なし。
午後の時間が近づくにつれて、頭と体が重くなってくる。
案の定、昼過ぎから頭痛がひどく、1日仕事が手につかなくなる。
味のついていない飲み物にストレスを感じる。
カフェインレス生活:2〜7日目
1日おきの頭痛に悩まされる。
日中は眠気と体がダルさから仕事のやる気が出ない。
席に座っていると落ち着かないので、離席が増える。
夜は眠たくなるが、眠れない。
夜中にトイレに行く。
水以外の飲み物が欲しくなる。
カフェインレス生活:2週間目
朝の目覚めがよくなる。
午前中は快適。
午前中と打って変わって、午後は頭痛に悩まされ、やる気がなくなる。
体のダルさは感じなくなる。
水と白湯に慣れてくる。
飲み物の味への欲求がなくなる。
カフェインレス生活:3週間目
朝の目覚めは快調!
体も動くようになり、少しのウォーキングなら苦もなくできるようになる。
15分程度の仮眠は必要だが、猛烈な眠気に襲われなくなる。
手を動かし始めれば、すぐ集中して仕事に取り組めるようになる。
対人不安がなくなってくる。
慣れない人とも落ち着いて話せるようになる。
仕事や他人に対する不満・イライラが減る。
22時をすぎると眠たくなる。
入眠時間が15〜30分ぐらいと短くなる。
寝る時間が早くなるため、朝目覚める時間が早くなるが、寝起きは快調。
カフェインレス生活:4週間目
胃の不快感がなくなり、なんとなくお通じも良くなったように感じる。
肩こりからくる頭痛以外の偏頭痛をあまり感じなくなる。
会議での発言で緊張しなくなる。
イライラがなくなる。
夜すぐに眠れるようになる。
途中、トイレに起きることがなくなる。
まとめ:コーヒーを行動の起点にしないよう心がける
コーヒーは、気分転換に最適な飲み物です。
そのため、行動の起点としてコーヒーを愛飲しがちになるため、ついつい飲み過ぎてしまいます。
そうすることで、カフェイン依存症となり、不眠からくる体調不良に悩まされることになりかねません。
コーヒーをどうしてもやめられない人には、カフェインレスのコーヒーなども販売されています。
こういった飲み物も有効活用して、日々の生活が豊かになる工夫をしましょう。