決算整理仕訳!費用と収益の前払・前受について!【簿記3級レベル】

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  2. 決算整理で何を仕訳するかわからない
  3. 次期への繰延について知りたい
アシのMちゃんアシのMちゃん

めんどくさいから1年分の家賃を先に支払っちゃったんですけど、これって仕訳で何かしないといけないですか?

ほどよしほどよし

決算で当期の処理、翌期首に再度費用の振替をしないといけないね。

アシのMちゃんアシのMちゃん

げっ!何ですか、そのめんどくさそうな処理!

ほどよしほどよし

確かにめんどくさいけど、ちょうどいい機会だから費用と収益の前受け・前払いについて覚えてみようよ。

アシのMちゃんアシのMちゃん

えぇ〜、楽をしたかっただけなのに。。。


事務所の家賃や保険料といった支払いをまとめて行える前払い。

都度行う支払いをまとめて行うことで、定期的な負担を軽減でき大変便利ですが、決算では当期の収益や費用などを明確にする必要があるため、翌期へ繰延する費用は決算整理仕訳を行う必要があります。

今回は、よくある費用と収益の前受け・前払いについて解説を行います。

前払・前受について

前払いとは前もって代金や借料、給料などを支払うことで、前受けとはその反対に前もって代金や借料、給料などを受け取ることを指します。

家賃支払いなどを前払いしたときに翌期へ繰り越すときは、期中の費用を払い過ぎたとして「前払」の仕訳を行う必要があり、前受けしたときは期中の収益をもらい過ぎとして「前受」の仕訳を行います。

前払の期中仕訳

2020年1月1日にこの先1年分の家賃120万円を当座預金から支払った

(借)支払家賃1,200,000(貸)当座預金1,200,000

ほどよしほどよし

経費は支払ったときに仕訳をするため、支払家賃を「費用」の勘定科目として借方に仕訳します。

前払の決算整理仕訳

決算となり、残っている9ヶ月分の支払家賃を調整する

(借)前払家賃900,000(貸)支払家賃900,000

ほどよしほどよし

すでに代金は支払っているが、まだ受け取っていない権利が残っているため支払家賃という費用を前払家賃(前払費用)という資産に振り替えます。

前払の期中仕訳

2020年1月1日にこの先1年分の家賃120万円を当座預金から受け取った

(借)当座預金1,200,000(貸)受取家賃1,200,000

ほどよしほどよし

収益は発生したときに仕訳をするため、受取家賃を「収益」の勘定科目として貸方に仕訳します。

前受の決算整理仕訳

決算となり、残っている9ヶ月分の受取家賃を調整する

(借)受取家賃900,000(貸)前受家賃900,000

ほどよしほどよし

すでに代金を受け取っているが、まだ受け取った分の義務が残っているため受取家賃という収益を受取家賃(受取費用)という負債に振り替えます。

未払・未収入のときの決算整理仕訳について

過剰に費用がかかっている、もしくは収益をうけとっているときの決算整理について説明をしました。

しかし、家賃滞納などで支払わなくてはいけない費用やもらうべき収益を得ていないときもあります。

そうした場合の決算整理仕訳についても解説をします。

未払の期中仕訳

2020年1月から3月の家賃30万円を滞納し、支払っていない

仕訳なし

ほどよしほどよし

費用は発生したときに仕訳を行うので、支払っていない費用の仕訳は行いません

未払の決算整理仕訳

決算となったが、家賃30万円をまだ支払っていない

(借)支払家賃300,000(貸)未払家賃300,000

ほどよしほどよし

すでに物件の提供を受けているが、家賃をまだ支払っていないのでその分支払う義務があります。そのため「未払家賃」を「負債」として勘定します。

未収入の期中仕訳

2020年1月から3月の家賃30万円を受け取っていない

仕訳なし

ほどよしほどよし

収益は発生したときに仕訳を行うので、売上実績のない収益の仕訳は行いません

未払の決算整理仕訳

決算となったが、家賃30万円をまだ受け取っていない

(借)未収家賃300,000(貸)受取家賃300,000

ほどよしほどよし

すでに物件の提供を提供しているが、家賃をまだ受け取っていないので、家賃を受け取る権利があります。そのため「未収家賃」を「資産」として勘定します。

忘れてはいけない再振替仕訳

決算のときに「資産」や「負債」に振り替えた勘定科目は、翌期の「費用」と「収益」となるため、翌期首に新しい「費用」と「収益」として計上しなおします

これを再振替仕訳といいます。

仕訳の仕方は、「決算の逆仕訳」と覚えておけばOKです。

前払の再振替仕訳

9ヶ月分の支払家賃90万円を再度振り替える

(借)支払家賃900,000(貸)前払家賃900,000

前受の再振替仕訳

(借)前受家賃900,000(貸)受取家賃900,000

まとめ

当期の前払いと前受けにおける翌期への繰延について解説をしました。

発生した時点で仕分けが必要となる前払いと前受けは、翌期に渡る支払であっても「費用」と「収益」に一旦仕訳を行います。

決算時に残っている残高は、決算整理仕訳で「資産」と「負債」に振り替えた後、翌期首にて再度逆仕訳を行います。

少しややこしい処理が必要となりますが、いまの会社の財務状態を明確にするために必要な処理となっています。

一連の流れを把握し、スムーズに仕訳と決算処理ができるように覚えておきましょう。