
サラリーマンが年収を上げるには、年収の高い会社に転職するしか道がありません。
日本の会社の給与体系が、スキルや能力で稼げない仕組みになっているからです。
サラリーマンの年収は、
- 年齢
- 事業規模
- 職種や業種
これらによって決まります。

稼ぎやすい職種と業種があるということだね。

このほかに、性別の違いもあるぞ。
女性は結婚後の出産で長期休暇を取らざるを得ないこともあり、女性より男性の方が給与の高い傾向にあります。
このため若いうちからお金を稼ぎたい人と考えて頑張っていても、給料はなかなか上がりません。
この記事では、給与がなかなか上がらない人のために昇進より転職をお勧めする理由について解説をします。
給与の仕組み
サラリーマンの給与は、企業が定める給与テーブルで決まります。
職位に合わせて、その年の頑張りや成果などを評価するからです。
入社後の日が浅いうちは、職位が低いためどれだけスキルや能力が高くても、給与テーブルが低いため、一定以上の金額を超える給与をもらえることはありません。
年齢と性別で見る平均給与額の相場
年代 | 全体(万円) | 男性(万円) | 女性(万円) |
---|---|---|---|
20代 | 348 | 371 | 321 |
30代 | 444 | 484 | 388 |
40代 | 510 | 573 | 403 |
50代 | 613 | 661 | 431 |
50代は20代の1.8倍以上稼ぎ、女性より男性の方が給与が高くなっています。

20代が一番低いけど、わたしこんなに貰ってない!?

安心しろ。これは日本全体の平均給与額だ。給与は地域や雇用形態、事業規模など様々な要因で変わる。平均より低くても焦る必要はない。
勤続年数別で見る平均給与額
勤続年数 | 全体(万円) | 男性(万円) | 女性(万円) |
---|---|---|---|
1~4年 | 400 | 319 | 227 |
5〜9年 | 496 | 407 | 278 |
10〜14年 | 574 | 480 | 300 |
15〜19年 | 647 | 551 | 337 |
20〜24年 | 33 | 635 | 81 |
25〜29年 | 801 | 722 | 416 |
30〜34年 | 831 | 749 | 378 |
35年以上 | 786 | 687 | 317 |
平均給与を勤続年数別にみると、勤続年数が長くなるに従い高くなり、勤続年数30~34年の階層(749万円) が最も高くなります。

女性の給与は伸びないね。

出産と子育ててフルタイムで働けない女性が多いからだ。フルタイムで働きたくない人もいるだろうから、一概に悪いとも言えない。
業種別に見る平均給与額
業種 | 全体(万円) | 給与(万円) | 賞与(万円) |
---|---|---|---|
化学工業 | 568 | 431 | 137 |
金融・保険・不動産 | 558 | 423 | 136 |
運輸・通信・公益事業 | 551 | 439 | 113 |
金属機械工業 | 545 | 418 | 126 |
建設業 | 493 | 423 | 71 |
製造業 | 448 | 362 | 86 |
サービス業 | 408 | 341 | 67 |
卸小売業 | 408 | 341 | 67 |
繊維工業 | 353 | 296 | 57 |
農林水産・工業 | 298 | 255 | 44 |
業種別に見ると、もっとも高いのは化学工業の568万円で、もっとも低い農林水産・工業の2.1倍という結果になっています。

化学工業って言われてもピンとこないね。

ホワイト企業に就職や転職をしたいなら、知っておいた方がいい。
職種別に見る平均給与額
業種 | 全体(万円) | 男性(万円) | 女性(万円) |
---|---|---|---|
コンサル | 601 | 638 | 509 |
企画・管理 | 516 | 570 | 437 |
電気・電子・機械 | 461 | 471 | 368 |
IT・通信 | 452 | 469 | 395 |
営業 | 442 | 468 | 378 |
建築・土木 | 428 | 441 | 364 |
金融 | 426 | 584 | 358 |
メディカル・科学・薬品 | 411 | 444 | 370 |
クリエイティブ | 381 | 422 | 348 |
事務 | 332 | 391 | 317 |
販売・サービス | 329 | 358 | 298 |
給与の高い職種は、単純労働ではなくコンサルや企画など労働に高い付加価値をつけられる職種です。
一方、将来的にAIなどの機械に変えられる可能性の高い仕事は、給与の低い職種となっています。

クリエイティブ系も低いね。

外注で済ませられる仕事も低い。
給与が高い業界の仕事は楽!?
給与を高くするためには、人よりたくさん働いて、重い責任を背負う必要があると考えがちですが、それは間違いです。
給与の高い仕事についている人たちの仕事は、意外と楽です。
大企業に派遣へ行くとわかります。

大企業の社員は、会議以外に仕事をしません。
歴史があり、ブランド力のある企業は社会的信用が高いため、そもそも社員が無理に頑張らなくても売り上げは勝手に集まります。
つまり、頑張らなくても成果が出ます。
しかも協力会社に依頼する資金力もあるため、難しい仕事や面倒な仕事は丸投げOKです。むしろ、細かい仕事を抱えていると注意を受けます。
そして、事業への設備投資額もそれほど必要ではないため、従業員への還元率も高くなります。
そのため給与の高い業界や事業規模の大きい会社へ転職すると、仕事の量や質の割以上の給与がもらえます。
転職をするなら、給与の高い業界か事業規模の大きな会社がおすすめです。
スキルと能力で開拓するには!?
高い年収をもらえる業界や事業規模の大きな会社へ転職するには、高い学歴と経験が必須です。
社会的な責任が大きく、複雑な経済活動をしているため、仕事をする能力やスキルより社会常識や一般教養が大切になるからです。
高い学歴と経験の浅い場合は、スキルと能力で開拓できる可能性のある職種を経験し、付加価値をつけられる仕事をすることです。
ウェブデザイナーであれば、ディレクターやディレクターとなることで、クリエイティブ職からコンサル・企画職へ職種をスライドできます。
こうすることで、給与額の低いクリエイティブ系の職種から高収入のコンサル・企画系の職種へ転職することができます。
そのためには、転職することを前提として今いる職場で将来価値のある実務経験を積むことが大切です。
未経験で職種を変更する転職は、ほぼ不可能です。
将来を見据えて、今の働き方を少しずつ変えていくことで給与を上げる転職も可能となります。
まとめ
- サラリーマンが短期で給与を上げるには、転職しかない
- 日本企業は給与が上がらない
- 年齢や性別、職業、職種によって給与テーブルが違う
- 給与の高い会社の仕事は意外と楽!?
- 職種で給与は上げられるが、経験が必要!