
おすすめの投資信託としてよく紹介されている「楽天VTI」。
楽天証券の買付人気ランキングで常に上位をキープし、人気YouTuberにも紹介されていることから、とりあえずS&P500と合わせて買っている。
そんな人はいませんか?
アメリカ全体に投資しているぐらいの認識で、楽天VTIが集めた資金をどこに投資しているのかも知らず、購入している人は多いと思います。
そこで今回は、投資信託の目論見書や運用レポートを読むことが面倒くさい人に向けて、「楽天VTIって結局何なの?」という疑問に対する回答をします。
楽天VTIとは?
楽天VTIの正式名称は、「楽天・全米株式インデックス・ファンド」の略称です。
その運用方針を楽天証券の商品紹介ページでは、以下のように説明しています。
「楽天・全米株式インデックス・マザーファンド」を通じ、主として「バンガード・トータル・ストック・マーケットETF」に投資する。CRSP USトータル・マーケット・インデックス(円換算ベース)に連動する投資成果を目指す。原則、為替ヘッジは行わない。ここに引用文が入ります。
簡単に一言で説明すると、楽天VTIは本家VTIを買い付ける投資信託ということです。
本家VTIとは?
VTIとは「バンガード・トータル・ストック・マーケットETF」の略称で、本家VTIは米国の株式市場全体と同じ投資成果を目指したETFです。
その運用目的は、CRSP(Center for Research in Security Prices(シカゴ大学証券価格調査センター)) USトータルマーケットインデックスに連動することを目指しながら、米国株式市場の動きを捉えることです。
そしてその特徴は、米国株式市場の大型株から小型株までを網羅し、投資可能銘柄のほぼ100%をカバーする約4,000銘柄で構成された時価総額加重平均型の株価指数です。
VTIの説明で、「アメリカ全体を買う」とよく言われる所以です。
この本家VTIを購入している投資信託が、楽天VTIです。
ETFって何?
ちなみに、ETFとは「Exchange Traded Fund」の略称で、日本語に訳すと「上場投資信託」と言います。
投資信託との違いは、上場しているか、上場していないかの違いです。
その性質は全く別物なのですが、ここでは割愛させていただきます。
楽天・全米株式インデックス・ファンドの魅力とは?
米国株式のほぼ全ての銘柄に分散投資することができる
バンガード社のVTIに投資する信託であるため、全米株式市場の大型株から小型株までほぼ全てに分散投資することができます。
つまり、米国が成長し続ける限りその成長の享受することができる投資信託となります。
日本円で気軽に海外ETFをつみたて出来る
通常、海外市場に上場しているETFを購入するには、円をドルに交換したり、売却時に税金が2重に発生する為替のリスクなどを考慮したり、はたまた自動買い付けができない場合があったりと気軽に購入し続けることができません。
しかし、楽天VTIは公募投資信託なので、円で投資することができ、自動積立も行うことができるため、投資初心者が海外ETFを気軽に購入できるというメリットがあります。
つみたてNISAにも対応しているため、小額から海外ETFに投資をしたい人には向いているファンドです。
本家VTIより運用成果が優れている!?
本家VTIの方が手数料が低いため、楽天VTIを購入するなら本家VTIを購入した方が良いのでは?と思う方もいますが、本家より儲かるとの発表をしているブロガーもいます。
驚愕の真実!本家VTIより楽天VTIの方が儲かる!!ご興味のある方は、ブログを覗いてみてください。
楽天・全米株式インデックス・ファンドの弱点は?
eMaxis slim S&P500よりコストが割高
本家VTIより儲かる(場合もある)楽天VTIですが、信託報酬がemaxis slim米国株式(s&p500)より割高であるため、実質のコストは若干高くつきます。(2020年11月現在)
これから新規参集をするならば、信託報酬や運用コスト、純資産額などどれをみても優秀なemaxis slim米国株式(s&p500)を本命とするのもアリかもしれません。
米国の成長が今後も続くかはわからない
VTIの最大の特徴は、全米株式にほぼ100%投資がすることで、米国の成長を享受することです。
銘柄の入れ替えが少ないなど、長期投資に向いているインデックス・ファンドではありますが、この先の未来にわたって米国が成長し続けるかどうかは誰にもわかりません。
まとめ
本家VTIを買い付ける楽天VTIについて解説を行いました。
投資初心者がETFを簡単に買い付けることができ、自動でつみたて出来る大変優れた投資信託です。
米国株式のほぼ全てを買うことで運用益を享受できますが、その反面米国の成長に利益を左右されます。
このようなリスクを理解した上で、コツコツとつたみて続けていきましょう。