EX-Sガンダム

今回は、HGUC EX-Sガンダムの全塗装完成品をレビューしていきます。

発売当初、物議を醸し出したHGUC Sガンダムのバリエーションキット。
オリジナルにはない圧倒的なボリューム感と細部のディテールが魅力の機体で、賛否は分かれていたけども人気のあるキットです。

この記事では、各パーツのプロポーションから細部のディテール、そして塗装時のポイントまで詳しく解説します。

HGUC 1/144 Ex-Sガンダム

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EX-Sガンダムの製作ポイント

顔やアゴのサイズ、稼働範囲など改造のしがいのあるキットですが、今回はあまり切り刻まずにストレートに組み上げて、当時のEX-Sガンダムの勇姿を再現しました。

  • 製作期間:6ヶ月
  • 使用したキット:HGUC EX-Sガンダム
  • 改造箇所:各部肉抜き穴などの穴埋め
  • 塗装方法:グラデーション塗装
  • 製作ポイント:色分け再現されていないキットのマスキングによる塗り分け
  • デカール:付属シール・水性の魔女汎用水転写デカール(1/144)、コーションデカール(ハイキューパーツ)

2002年発売のキットなので、色分け再現がされていないため、細かい塗り分けに時間をかけて進めました。

後に発売されたメタルROBOT魂のブルー・スプリッター迷彩での塗装も考えましたが、なるべく当時物を再現するためトリコロールカラーで仕上げました。

全身のプロポーションをレビュー

EX-Sガンダムのプロポーションは、実機をイメージさせる圧倒的な重厚感がポイントです。

HGサイズでありながら、大きく張り出した肩と存在感のあるブースターパック。
マッシブな上半身に細身の脚と、一見アンバランスに見えるプロポーションがなんと言えないカッコ良さを引き出しています。

近年のガンプラのように腰が前後に動かないため、マッシブな上半身にも関わらず、腰が反り返るようなことはありません。ただし、細い脚を全身を支えるのは難しいので、アクションベースは必須です。

フロントビュー

EX-Sガンダム

EX-Sガンダムから追加された胸部のiフィールドジェネレーターと肩の造形が目を惹く正面からの映像。
重装甲ながらも洗練されたシルエットを形成しています。

脚部膝に取り付けれたリフレクターインコムとサーベルラックもいい感じに存在感を示しています。
大きく稼働はしませんが、こちらもEX-Sガンダムの特徴的なシルエットに欠かせないパーツとなっています。

リアビュー

EX-Sガンダム

EX-Sガンダム最大の特徴である大型のブースターパックが装備された背面からの映像。
テールスタビライザーに大型のスラスターが装備されています。

スラスターに取り付けられたビーム・キャノンやスラスターは、本来稼働するのですが、組み立て途中で何回も動かしていたためカタつくようになってしまったため、瞬間接着剤で固めております。

改修ポイント

EX-Sガンダム

ほぼ無改造で製作した本キットの改修ポイントは、各所合わせ目と塗り分けのための後ハメ加工、肉埋めです。

合わせ目消し5箇所

  • 腕部
  • 大腿部
  • ブースターパック
  • 背部ビーム・キャノン

後ハメ加工5箇所

  • 頭部のインコム
  • ショルダー・ウィング
  • 肩部のハンガーラック
  • 腕部のジョイント
  • 足首

一番厄介なのは、肩部の処理。
大きく張り出した肩部のダクトは後ハメ加工できそうにないので、塗り分けで再現することにしました。

HGUC 1/144 Ex-Sガンダム

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各部詳細をチェック

各パーツに焦点を当てて、細部の仕上がりをレビューします。

1. 頭部・センサー周り

EX-Sガンダム

Sガンダムからサイズ調整された頭部。
それでも若干アゴが大きいような。。。

そして、EX-Sガンダムで最も厄介な処理の一つである頭部の塗り分け

現在のガンプラならパーツ分けされているアンテナも顔側面のダクトもワンパーツで構成されているため、マスキングによる塗り分けが必須です。

V字アンテナ中央のセンサー部は、クリアグリーンでメタリック調に塗装。
シール対応しても良かったのですが、リアルな光沢感を持たせたかったので塗装しました。

2. 胸部・胴回り

EX-Sガンダム

iフィールドジェネレーターが目を惹く胸部。
デカールを各所に入れることで、パーツのラインやディテールを強調してみました。

シンプルな胴回りには、少し汚れを入れてアクセントを追加。
少し汚しすぎた感じもするので、次回以降は他パーツと比較しながら汚しの調整をできるようにします。

3. 肩部・腕部

EX-Sガンダム

肩部のボリュームは特に際立ち、装甲パーツの色分けが難しい部分でしたが、丁寧にマスキングして塗り分けました。
塗り分け以外に力を入れたのは、付属シールの段差消し

シールが分厚く、そのままでは段差が目立ち、しかもシルバリングをおこすので、これを消すためにクリア層を厚く吹き、なるべく目立たないようにしてみました。

MGの水転写式デカールで代用する人もいるみたいですが、手元に無かったので力技で対応してみました。
写真で見る限りは違和感なく貼れているようです。

何気に腕部の内側の塗装指定が違うので、こちらもマスキングによる塗り分けで再現。
グレーで統一することで一体感が増しています。

4. 脚部

EX-Sガンダム

EX-Sガンダム

Sガンダムよりマッシブになった脚部。
腰部のビーム・キャノンや追加武装のサーベルラック&インコムが目立ちます。

何気に塗り分けが大変な膝下の装甲。
上半身に負けない充実したディテールがお気に入りです。

今回ウェザリングをする予定はなっかのですが、マスキングによる塗り分け再現が難しく、誤魔化すために足回りを中心にウェザリングを入れました。

ウェザリングは、月面での戦闘後をイメージして塗装しています。

5. ブースターパック

EX-Sガンダム

プロペラントタンクとジェネレーター、エネルギーターミナルに大出力のブースターパックを一体化した巨大なブースターパック。
そしてブー4門の背部ビームキャノン。

モナカ構造のブースタパックとビーム・キャノンには合わせ目が出るので、それらを消して見えないようにしています。

武器・武装類

EX-Sガンダム

EX-Sガンダム

EX-Sガンダムの主力武装であるビームスマートガンは、リアルさを追求して塗り分け。

センサー類もハイキューパーツのH・アイズでディテールアップ。
少し手を加えるだけで、リアルで重厚感のある仕上がりになったと思います。

まとめ

EX-Sガンダム

HGUC EX-Sガンダムの全塗装レビューをしました。

今から20年以上前に発売されたキットなので、現代のガンプラとは異なる設計思想に四苦八苦してようやく完成させることができました。

大型のブースターパックに、特徴的なシルエットが目を惹く本キット
猛者の方はこれを切り刻んで自分好みのプロポーションを組めると思うので、最近のガンプラでは物足りない人にはおすすめのキットです。

もちろんガンプラ初心者の方が挑むにも最適なキットだと思うので、ぜひ一度挑戦してみてください。

ガンプラ好きなら一度は挑戦してみたいセンチネルの主役機・EX-Sガンダムでした。

HGUC 1/144 Ex-Sガンダム

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