クァドラン・ロー ミリア 劇場版 ハセガワ 1/72を“重厚感重視”で仕上げる

クァドラン・ロー ミリア 劇場版 ハセガワ 1/72を“重厚感重視”で仕上げる

劇場版『超時空要塞マクロス 愛・おぼえていますか』に登場する、メルトランディ軍のエースパイロット、ミリア639。

彼女が搭乗するクァドラン・ローは、いわゆる「人型ロボット」とは一線を画す、異星文明らしい有機的で重量感のあるデザインが特徴の機体です。

今回制作したのは、ハセガワ 1/72 クァドラン・ロー(ミリア機)。

制作テーマはシンプルに、

  1. 曲面主体の装甲を活かすこと
  2. 派手になりすぎない赤
  3. 劇場版のイメージを崩さない重厚感

    ハセガワ 超時空要塞マクロス 愛・おぼえていますか クァドラン・ロー ミリア(劇場版)

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    キット紹介

    ハセガワのクァドラン・ローは、全体的に曲面構成が非常に多く、情報量のあるキットです。

    合わせ目やパーツ構成も素直で、極端に難しい工作はありませんが、

    • 面をどう見せるか
    • 塗装でどう立体感を出すか

    が完成度を大きく左右するタイプのキットだと感じました。

    ミリア機クァドラン・ロー完成

    まずは全体像から。

    クアドラン・ロー ミリア(劇場版)

    赤を基調とした機体ですが、単色ベタ塗りにならないよう、下地色と塗り重ねでニュアンスを出すことを意識しています。

    全体フロントビュー|正面から見る迫力

    正面から見るクァドラン・ローは、とにかく肩と脚のボリューム感が印象的です。

    クアドラン・ロー ミリア(劇場版)

    赤装甲部分は以下の順で塗装しています。

    ■ 赤の塗装レシピ

    調色は行わず、塗料そのものの隠蔽力を活かして色味をコントロールしています。

    全体バックビュー|背面が語る重量感

    背面は正面以上に装甲の密度が高く、兵器としての説得力を感じる部分です。

    クアドラン・ロー ミリア(劇場版)

    単調になりがちな背面も、下地にマホガニーサーフェイサーを使うことで、赤に深みと影が生まれています。

    頭部|異星文明らしい造形

    頭部は「顔」というより、センサーの集合体のような印象。

    クアドラン・ロー ミリア(劇場版)

    ピンク部分は以下の塗装順です。

    ■ ピンクの塗装レシピ

    クリアレッドを重ねることで、単なるピンクではなく、生物的な奥行きを持たせています。

    腕部|曲面と黒ラインの引き締め

    腕部は曲面が多く、赤一色だと間延びしやすい箇所です。

    クアドラン・ロー ミリア(劇場版)

    黒ラインは水性ブラックで塗装し、はみ出し部分をマジックリンで拭き取り。

    この方法は、

    • 塗膜を傷めにくい
    • 曲面でもラインが安定する

    という点で非常に扱いやすく感じました。

    胸部構造|腰のない機体ならではの存在感

    クァドラン・ローは、いわゆる「腰」にあたる部分がありません。

    クアドラン・ロー ミリア(劇場版)

    そのため、胸部から脚部へ一気につながるシルエットが、独特の重心の低さを生み出しています。

    上半身サイドビュー|曲面構成の美しさ

    横から見ると、この機体がいかに曲面で構成されているかがよく分かります。

    クアドラン・ロー ミリア(劇場版)

    ここでは塗装のグラデーションよりも、面の流れを崩さないことを優先しました。

    斜め上からのビュー|立体感が最も映える角度

    斜め上からのアングルは、クァドラン・ローが最も映える角度のひとつです。

    クアドラン・ロー ミリア(劇場版)

    肩・胸・脚のボリューム感が一体となり、立体物としての存在感が強調されます。

    脚部|重量感を支える下半身

    脚部は、機体全体の重量感を支える重要なパーツです。

    クアドラン・ロー ミリア(劇場版)

    赤装甲の塗装方法は胴体と同じですが、下地の影響で微妙に色味が変わるのも面白いところ。

    脚部背面|見落としがちな情報量

    背面から見た脚部も、モールドが多く情報量があります。

    クアドラン・ロー ミリア(劇場版)

    「見えにくい場所だからこそ、手を抜かない」という意識で仕上げました。

    ハッチオープン|内部表現について

    ハッチオープン状態では、内部メカの存在感が一気に増します。

    クアドラン・ロー ミリア(劇場版)

    外装とは質感を変え、メリハリをつけることで、構造物としての説得力を意識しました。

    灰色・黒部分の塗装について

    ■ 灰色の塗装レシピ

    ■ 黒部分

    いずれも調色は行わず、瓶のまま塗装しています。

    色を混ぜないことで、

    • 再現性が高い
    • 色のブレが少ない

    というメリットを重視しました。

    まとめ|クァドラン・ローを作って感じたこと

    ハセガワ 1/72 クァドラン・ローは、

    • 曲面主体の造形を楽しめる
    • 塗装で表情が大きく変わる
    • 劇場版メカの魅力を再確認できる

    非常に作りごたえのあるキットでした。

    調色に頼らず、下地と塗り重ねだけで色味を作ることで、自分なりのミリア機に仕上げられたと思います。

    異星兵器らしい存在感を楽しみたい方には、ぜひ一度手に取ってほしいキットです。

    ハセガワ 超時空要塞マクロス 愛・おぼえていますか クァドラン・ロー ミリア(劇場版)

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