
ガンプラを完成させるには、様々なトラブルや気をつけることがあります。
本記事では、ガンプラ作りで挫折しないために、ガンプラの組み立て手順からよくある組み立て上のトラブル、組み立ての途中に気をつけることについて解説します。
さらに、ガンプラ作りに必要な工具やその選び方についても紹介しているので、ガンプラ作りを楽しむ際の参考にしてください。
ガンプラの基本的な組み立て方法
プラモデルにおいて、組み立てる順番を考えることは非常に重要です。
組み立ての順番を間違えると、パーツが正しく取り付けられなかったり、組み立てがうまくいかなかったりすることがあります。
以下では、主な組み立て手順やパーツの切り出し法など、ガンプラを組み立てる際に必要な情報を解説します。
組み立ての順番について
組み立ての順番は、キットにより異なります。まずは、説明書をよく読み、組み立ての順番を確認しましょう。
そしてガンプラの組み立てることに慣れてくると、効率化を考えランナーからパーツを一気に切り出し、組み立てるようになります。
そうした場合は、キットの下から上に向かって組み立てることをおすすめします。
重心の低い部分から順に組み立てることで、安定して立たせることができるからです。
まずは、足底のパーツを組み立て、脚や腰、胴体を組み立てます。
最後に腕部や頭、バックパック、武器を取り付け、組み立て完成です。
組み立ての順番によっては、パーツを取り付ける際に困難が生じることもあります。
例えば、大腿部を下腿部で挟み込むキットの場合は、先に大腿部を組み立ててから、下腿部で大腿部を挟み込む必要があります。
そうしたことのないように説明書をよく読み、取り付け位置や順番は間違えないよう注意しましょう。
パーツの切り出し方法
パーツをキレイに切り出すことで、組み立てがスムーズに進み、完成品が美しくなります。
パーツの切り出しには、模型用のニッパーを使用しましょう。
模型用のニッパーではなくても、パーツの分割はできます。
ただし、模型用のニッパーは刃先が小さく鋭いため、切り出す際に刃先がパーツを傷つけることなく、硬いプラスティックも容易に切断することができるのでおすすめです。
パーツをニッパーで切断するときのコツは、ゲートを2度切りすることです。
ニッパーの刃をパーツに当てず、ゲートを少し残して切断します。
2度切りする理由は、切断したプラスティックの断面が「白化」するからです。
白化したプラモデルは元に戻らないため、ヤスリがけする必要があります。
プラモデルのパーツを傷をつけたり、白化させたりしないように、ゲートは2度切りしましょう。
ヤスリをかける
ガンプラの仮組が終わったら、細部を調整しましょう。
初心者が行うべき細部の調整は、ヤスリがけです。
ヤスリをかける目的は、主に2つです。
- ゲート跡を消す
- 合わせ目を消す
詳細を以下で解説します。
ゲート跡を消す
先ほど説明したように、プラモデルのパーツは2度切りします。
しかしパーツを2度切りしても、ゲートが少し残ったり、ゲート跡が残ったりします。
こうしたゲート跡をキレイに消すために、ヤスリがけを行います。
プラモデルのヤスリは、主に3つあります。
- 紙ヤスリ
- スポンジヤスリ
- 金属ヤスリ
それぞれ用途に分けて使い分けます。
ここでは、紙やすりについて解説します。
ゲート跡を消すだけなら、紙ヤスリさえあれば十分だからです。
ヤスリは、番手の低いものから順番に使用しましょう。
番手の荒いヤスリは表面が荒く削りやすいといった特徴があります。
ただし、表面が粗いためパーツの表面に傷が残ってしまいます。
ヤスリでついた傷は、さらに番手の高いヤスリで消しましょう。
使用するヤスリの順番は、280か400番でゲート跡を消し、600もしくは800番でヤスリの傷を消します。1000番までヤスリをかければ、大抵の傷はキレイに消えます。
目安は、
塗装をするなら、600~800番まで
素組で完成させるなら、1000番
と、組み立て目標に合わせてヤスリをかけていきましょう。
必要な工具と選び方
ガンプラを組み立てる際は、模型用の工具が必要です。
模型用の工具を揃えることで、作業がしやすく完成品のクオリティが上がります。
初心者に必要な工具セット
- ニッパー
- デザインナイフ
- ヤスリ
- ピンセット
- ガンマーカー
これらの工具は、初心者がガンプラを組み立てるために必要なものです。
これだけ揃っていれば、ガンプラを組み立てるときに困ることはありません。
ニッパー
ガンプラ作りに必要な工具の中でも、特に重要なのがニッパーです。
ニッパーはパーツを切り出すために必要な工具で、細かい部分まできれいに切り出すことができるため、高品質なガンプラ作りには欠かせません。
ニッパーには、主に3つのタイプがあります。
- 片刃ニッパー
- 両刃ニッパー
- ラウンドニッパー
初心者には、先端の細い両刃ニッパーがおすすめです。
先端が細いため、隙間の少ない隙間にもニッパーの刃が届き、耐久力も優れているため刃が欠けることもありません。
また、ハンドルには柔らかいグリップがついているものがいいでしょう。
これにより、作業中の手の疲れを軽減することができます。
市販されているニッパーの中でおすすめなのは、TAMIYAの先端先細ニッパーです。
少し価格の高いニッパーですが、使いやすく耐久性に優れているため、これ一本あれば他のニッパーは必要ありません。
これからガンプラ作りを始めなら、ぜひ手に入れてお試しください。
デザインナイフ
デザインナイフは、プラモデル作りにおいて重要な役割を担う工具のひとつです。
パーツの表面を整えたり、テープやプラ板などを必要な長さにカットしたりなど、その用途は数え切れません。
模型で使用するデザインナイフは替刃式のものが多く、刃を取り替えることで鋭利な切れ味を継続して維持し続けることができます。
デザインナイフを選ぶ際には、手にフィットするグリップや重さ、刃の交換がしやすいデザインなどを考慮しましょう。
ピンセット
ピンセットは、小さなパーツやデカールなどのシール類を取り出すために使用します。
模型で使用するピンセットには、精密ピンセットやデカール用ピンセットなど用途に合わせていくつものピンセットが用意されています。
ピンセットを選ぶポイントは、先端の形状です。
ピンセットはモノをつまむための道具です。
より細かいモノをつまみたいときは、先端の尖っている精密ピンセット。デカールのように破けやすい素材をつまむときは、先端の幅の広いデカールピンセット。
ガンプラを作るときは、それほど小さなパーツをつまむことも少ないので、デカールピンセットを一つ用意しておくことをおすすめします。
ピンセットは100円ショップでも販売されていますが、ピンセットは使用するたびに先端の合いが悪くなっていくので、耐久性や精密性を考えると模型用か高品質なピンセットを選ぶことが望ましいです。
ガンダムマーカー
ガンダムマーカーは、ガンプラのプラモデル専用のペイントマーカーです。
ガンダムマーカーを使用すれば、細かいディテールやシェーディングを簡単に追加でき、高度なカスタマイズとパーソナライズが可能になります。
明るく大胆な色から控えめな色まで、さまざまな色が用意されており、幅広い創造的な創作活動を可能にします。
また、インクは速乾性と耐久性に優れているため、色落ちすることなく何年にもわたって完成した作品を楽しむことができます。
経験豊富な上級者から初心者にもおすすめのガンダム マーカーは、脱初心者ビルダー第一歩となる必須のツールです。
クリアコート
プラモデルのクリアコートは、塗装やデカールを傷、色あせ、黄ばみから保護し、光沢またはつや消し仕上げにすることで、ガンプラに独自の雰囲気を与えます。
クリアコートの選び方は、自分のニーズや目的に合わせて選ぶことが大切です。
クリアコートは塗布後、乾燥に時間がかかるので、作業をする際は十分な時間を確保するようにしましょう。
工具を選ぶポイント
ガンプラ作りに必要な工具は、組み立てや塗装、デコレーションなど、様々な目的に使用されます。
そのため、工具を選ぶ上では、作りたいガンプラのスケールや難易度、自分の技術レベルなどを考慮する必要があります。
組み立てに必要な工具は、ニッパーやデザインナイフ、ピンセットなどがあげられます。ニッパーはパーツの切り出しに、デザインナイフは細部の調整に、ピンセットは小さなパーツの取り扱いに役立ちます。これらの工具は、ガンプラのスケールや難易度に応じて、高級なものや手軽なものを選びましょう。
次に、塗装に応じて、ガンダムマーカーやクリアコートなどの塗料が必要です。これらの塗料は、色調や質感、艶感など、様々な種類があり、自分の好みや作りたいガンプラのイメージに合わせて選びましょう。また、グラデーションなどの塗装テクニックを楽しみたいときは、コンプレッサーなどが必要となります。
最後に、デコレーションに必要な工具としては、シールやデカールなどがあげられます。これらは、ガンプラに独自のデザインを加えるために使用され、自分のアイデアや好みに合わせて選ぶことができます。
以上のように、ガンプラ作りに必要な工具は様々です。目指す完成品により必要なものは異なりますが、作りたいガンプラのスケールや難易度、自分の技術レベルなどを考慮しながら、選ぶことが重要です。
初めてのガンプラ組み立てのヒント
よくある組み立て上のトラブル
ガンプラ作りは、細部にこだわることでリアルな仕上がりを実現することができます。しかし、細部にこだわると組み立て上のトラブルは避け難くなります。
以下は、よくある組み立て上のトラブルの解決方法をご紹介します。
よくあるプラモデル製作のトラブル
- パーツ切り出しミス
- 組み立て時の部品のズレ
- 接着剤の使用量が多すぎる、または少なすぎる
- パーツの傷や損傷
- カラーの選択ミス
- 部品の過剰研磨
- 製作手順のスキップ
- 過度な装飾や改造による失敗
以上が、よくある組み立て上のトラブルです。
これらを解決するには、パーツを2度切りしたり、適切なヤスリがけをしたりと製作途中に気をつけるポイントを押さえて、しっかり対応する必要があります。
トラブルやミスが発生したときは、インターネットで情報を調べるなど適切に対処しながら、ゆっくりプラモデルを完成させるようにしましょう。
初めてのガンプラ作りで気をつけること
先述したようなトラブルを回避するには、以下のようなことに気をつけてください。
- 説明書をよく読む
- 部品を確認する
- 時間をかけて組み立てる
- ワークスペースの確保
- 必要なツールを用意する
- 組み立ての順番に従う
- パーツを正しく固定する
- 組み立て後に確認する
初めてガンプラを作るときは、説明書をよく読み、パーツが正しく接続されているか確認しながら作業を進めていきましょう。
また、パーツが紛失しないようにワークスペースを広く確保することも重要です。
初めてのガンプラ作りにおすすめのキット
ガンプラはスケールモデルのプラモデルなどと比較すると、どのシリーズも簡単に組み立てることができます。
そのため、パーツの多さや推奨年齢などを気にせず、自分の好みに合うキットを購入しましょう。
もし失敗や難しくて組み立てられなかったという方がいたら、以下の記事を参考にガンプラを選んでみてください。
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簡単な塗装方法
塗装の前準備
ガンプラを塗装する前に必要な前準備について解説します。
まず、組み立てが終わったガンプラは、パーツに付着した手の脂や汚れを落とすために清掃しましょう。清掃には、食器用洗剤や超音波洗浄機を使います。
次に、塗装に必要な道具を紹介します。
ガンプラは、ガンプラマーカー、スプレー缶、コンプレッサーを使って塗装します。
コンプレッサーを使って塗装するときには、以下の道具が必要です。
- 塗料
- 薄め液
- ハンドピース
- 塗装ブース
ちなみに、ガンプラの塗装には、ラッカーや水性、エナメル系など複数あります。
ラッカー塗料は乾燥時間が短く扱いやすい。清掃も簡単に行えますが、塗料に有機溶剤が混ざっているため、臭いがキツいというが特徴があります。使用する際には、住宅や周囲への配慮が必要です。
水性塗料はラッカー塗料に比べると臭いが少なく、清掃も簡単です。ただし、塗り重ねが必要な場合は、少し時間がかかるため、ラッカー塗料より扱いが難しくなっています。
エナメル系の塗料は油性なので、塗り重ねがしやすいのが特徴ですが、油性であるため清掃が少し難しいです。
上記の道具が揃ったら、塗料をよく混ぜ、最適な環境でパーツに吹きかけるためエアブラシの空気圧を調整しましょう。これにより、ガンプラを均等に塗装でき、美しい仕上がりにすることができます。
塗装の方法
塗装する準備が終わったら、次にサーフェイスを塗布し、表面を整えます。これによりプラスティックの表面に塗料が定着しやすくなります。
塗装の方法には、スプレー塗装とブラシ塗装の2つがあります。
スプレー塗装は、スプレー缶を使用して塗布する方法で、簡単に塗装することができます。しかし、スプレー缶は塗装後に粉塵が発生するため、塗装後には清掃が必要です。
ブラシ塗装は、ブラシを使用して塗布する方法で、細部まで塗装することができます。しかし、ブラシ塗装は技術が必要で、経験がない方には難しいと感じられるかもしれません。
選ぶ際は、自分のスキルや環境などに合わせて選ぶことが大切です。また、塗装後には、クリアコートを塗布し、耐久性を高めましょう。
塗装後の仕上げ
ガンプラを塗装した後は、最後の仕上げです。
このステップは、作品を完成させるために欠かせないものです。
仕上げには、以下の2つの工程が残っています。
- デカールやシールを使った装飾
- クリアコートで塗装の剥がれを防ぐ
まずは、デカールとシールを貼りましょう。
装飾品はクリアコートをする前に貼ることで、シールとパーツとの段差をなくすことができ、より自然な風合いで仕上げることができます。
次に、クリアコートを塗布します。
クリアコートは、塗装した表面を保護するために必要です。塗装した表面を保護することで、長持ちするようになります。
クリアコートはスプレータイプや筆タイプがあり、好みに合わせて選んでください。
仕上げ工程が完了したら、完成した作品を整理整頓し、保管しましょう。
完成したガンプラを楽しむためのアイデア
改造のアイデア
ガンプラ改造においては、様々なアイデアを取り入れることで、オリジナルの作品を作ることができます。
まず、パーツの交換や追加が基本的な改造方法です。
外部パーツを使用して、ガンプラのデザインを変えることができます。特に、MGやPGなどのハイグレードキットには、多くのパーツが付属しているため、様々なデザインに変えることができます。
次に、塗装を変えることで、ガンプラの見た目を変えることができます。
塗装前には、必ず塗装の前準備を行い、適切な塗装方法を使用しましょう。塗装後は、クリアコートを塗布して、塗装を保護することができます。
その他にも、LEDを取り付けることで、作品に光を加えることができます。また、アクションベースを使用することで、立体的なディスプレイが可能になります。
自分だけのオリジナルのガンプラを作るためには、様々なアイデアを試してみることが大切です。また、作品を完成させるために必要な工具や材料を用意しておくことも重要です。
ディスプレイのアイデア
ディスプレイにはさまざまなアイデアがあります。
以下に、その中でも人気のあるアイデアを紹介します。
アクションディスプレイ:作品の動きを演出した状態で飾ることができます。これには、作品を支持するスタンドや、煙や火を再現する特殊効果などがあります。
風景ディスプレイ: 作品を自然な風景の中に配置して飾ることができます。これには、景色を再現する背景画、景色を演出する照明などがあります。
コミックスタイルのディスプレイ: コミックのようなパネルを使用して、作品をシチュエーションを演出した状態で飾ることができます。
ギャラリースタイルのディスプレイ: 作品を美術館のような空間で展示することができます。これには、展示用のシートや照明などがあります。
これらはあくまでも一例です。
ガンプラのディスプレイには無限の可能性があります。
自分好みのアイデアを見つけて、作品を飾ってみてください。
コレクションのアイデア
ガンプラをコレクションするのに最適なアイデアとして、自分の好きな機体やシリーズを集めることが挙げられます。それに加え、同じシリーズの中でも制作年が異なるものを比較して集めることで、時間の経過によってどのようにデザインが変化してきたかを楽しむこともできます。
また、特定のモデルやカラーリングでコレクションを集めるのもアイデアの1つです。これには、限定商品や、特別なカラーリングのモデルなどがあります。これらの限定商品や特別なカラーリングのモデルは、通常のモデルとは違った魅力を持っているため、コレクションとして収集することで、特別なものを手に入れることができます。
さらに、自分自身で改造したガンプラを含めることで、自分だけのオリジナルコレクションを作ることもできます。改造には組み立てのスキルだけでなく、塗装やデカールの貼り方など、さまざまな技術が必要になります。改造を通じて、自分だけのスタイルでガンプラを楽しむことができます。
まとめ
今回はガンプラの基本的な工具リストから、組み立ての途中で気をつけること、初めての組み立てにおすすめするキット、塗装やディスプレイなどに関するアイデアまで、ガンプラの作り方に関する様々なトピックを解説しました。
初めてガンプラを作るときは、細部の調整やパーツの切り出しができるように、必要な工具を揃えることから始めましょう。
塗装などの難しい工程は、ガンプラを作ることに慣れてからでも大丈夫です。
大切なことは、購入したキットを完成させることとガンプラ作りを楽しむことです。
それでは楽しいガンプラライフを楽しんでください。