
模型の完成度をワンランクアップさせたいけれど、筆やエアブラシでのウェザリングは少しハードルが高い……そんな方におすすめなのが「ウェザリングマスター」です。
タミヤをはじめとした各社から販売されているこのアイテムは、まるで化粧品のようなパレット型で、誰でも簡単にリアルな汚れ表現を加えることができます。
この記事では、ウェザリングマスターの特徴や基本的な使い方、応用テクニック、さらには実際の作例を通じて、その魅力を詳しく紹介していきます。
3色セット 汚し表現 を手軽に!
ウェザリングマスター Aセットウェザリングマスターとは?
ウェザリングマスターとは、パステル状の顔料を固形にまとめたもので、付属のスポンジや綿棒などを使って模型の表面にこすりつけて使います。柔らかく発色しやすいため、エッジやモールドなどに自然な陰影や汚れを追加できるのが特徴です。
パウダー系のウェザリング素材としては非常に扱いやすく、初心者から上級者まで幅広く利用されています。特に「チョークパステルの粉を削って使う」手法に近いのですが、より手軽で発色も良く、色の定着力も高いため、すぐに実践できる点が魅力です。
ウェザリングマスターの基本的な使い方
使い方は非常にシンプル。パレットに入った顔料を付属のアプリケーターや綿棒に取り、模型の表面に塗りつけるだけです。たとえば、車体のふちやモールドの溝に軽くこすりつけることで、埃っぽさや金属の摩耗表現が一瞬で完成します。
使い方のコツ
- 少しずつ色を重ねる:一気に色をのせず、少しずつ調整することでリアルな仕上がりに。
- エッジを意識する:角やモールドに重点的にのせると立体感がアップ。
- 指や綿棒でぼかす:塗った部分を指や綿棒でなじませると自然なグラデーションに。
- トップコート前後で効果が変わる:トップコート後は定着しやすく、トップコート前だと調整がしやすいです。
色の選び方と表現例
ウェザリングマスターはさまざまな色がセットになって販売されており、表現したい汚れや状況に応じて使い分けが可能です。
表現したい汚れ | おすすめカラー | 使用例 |
---|---|---|
砂埃・土汚れ | サンド、ライトサンド | タイヤ周辺、車体下部 |
サビ | レッドブラウン、オレンジ | 金属の角や関節部 |
煤(すす) | ススブラック、ダークグレー | 排気口、銃口周辺 |
雪 | スノーホワイト | 冬季ジオラマ、足回り |
模型のシーンや天候、時間帯を想定して色を選ぶことで、より説得力のある仕上がりになります。
応用テクニックで仕上がりアップ!
ウェザリングマスターは単体でも十分リアルな表現が可能ですが、他の技法と組み合わせることでさらに完成度が上がります。
ウォッシングとの併用
モールドにウォッシングで陰影をつけた後、ウェザリングマスターで汚れを加えることで、より自然な使用感が表現できます。
チッピングとの相乗効果
塗装剥がれをチッピングで表現した後、ウェザリングマスターで周囲にサビや煤を加えると、使い古された金属の質感を演出できます。
ドライブラシとの使い分け
ドライブラシでハイライトを入れた後にウェザリングマスターで汚すと、明暗のコントラストが際立ちます。
ウェザリングマスターの使い方
ガンプラ編
HGのモビルスーツに「ススブラック」で排気口まわりを汚し、「サンド」で脚部に砂埃を追加。簡単ながらもリアルな使用感が演出できました。
戦車モデル編
履帯まわりに「ライトサンド」と「レッドブラウン」を重ね、乾いた泥とサビを表現。砲塔や車体の角に「ススブラック」を加え、使用感を強調しました。
航空機モデル編
ジェットエンジン周辺に「ダークグレー」で煤汚れを追加。機体の下面には「ライトサンド」で土埃を表現し、メンテナンスの跡が残るような仕上がりに。
3色セット 汚し表現 を手軽に!
ウェザリングマスター Aセットまとめ:ウェザリングマスターで汚し表現をもっと手軽に!
ウェザリングマスターは、初心者でも扱いやすく、短時間でリアルな汚れ表現を加えることができる便利なツールです。塗装の上から軽くこするだけで、まるで長年使い込まれたかのようなリアルさを再現できます。
色の選び方や使い方を工夫することで、模型の完成度をぐっと引き上げることが可能です。チッピングやウォッシングなどの技法と組み合わせれば、表現の幅はさらに広がります。
まずは1セット試してみて、あなたの作品に新たな深みを加えてみてはいかがでしょうか?