エアブラシ

エアブラシは、模型塗装を一段と美しく仕上げるための強力なツールです。
筆塗りやスプレー塗装よりも均一でなめらかな塗膜が得られるため、モデラーにとっては憧れのアイテムとも言えます。

しかし、初めて使う際には少しハードルが高く感じるかもしれません。

この記事では、エアブラシの基本知識と初心者向けのテクニックを分かりやすく解説します!

1. エアブラシの基本知識

1-1. エアブラシの仕組み

エアブラシは、コンプレッサーから送られる空気の力で塗料を霧状にして吹き付ける道具です。
本体にはノズル、ニードル、トリガーといった部品があり、それらを操作して塗料の量や吹き付け方を調整します。

細かい部分の塗装から広い面の均一な塗装まで幅広く対応できるのが特徴です。

1-2. 必要な機材

  • エアブラシ本体:操作が簡単なシングルアクションと、塗料量を細かく調整できるダブルアクションがあります。初心者にはダブルアクションがおすすめです。
  • コンプレッサー:空気圧を供給する装置。圧力を調整できるモデルを選びましょう。
  • その他道具:塗料カップ、エアブラシクリーナー、塗装ブースなど。塗装ブースは特に換気を確保するために重要です。

1-3. 初心者におすすめのセット

タミヤやクレオスのエアブラシスターターセットは、初心者に適した価格と性能でおすすめです。

2. エアブラシ塗装の基本手順

2-1. 塗料の準備

エアブラシ塗装では塗料の希釈が重要です。塗料が濃すぎると詰まりやムラの原因になります。

また、塗料カップに塗料を注ぐ際には、塗料フィルターを使って異物を除去するのが理想です。

2-2. 吹き付けの基本動作

  • 吹き始めと吹き終わり:エアブラシの動き出しや止める際は、対象物の外で行います。これにより塗料が一箇所に溜まるのを防ぎます。
  • 距離と角度:エアブラシを対象物から15~20cm離し、垂直に当てるのが基本です。
  • ムラを防ぐ:一方向に薄く吹き、数回重ね塗りすることで綺麗な塗膜を得られます。

2-3. 塗装のコツ

「薄吹き」を意識するのが最大のポイントです。
一度に厚く塗ろうとすると垂れやムラの原因になります。

少しずつ塗り重ねることで美しい仕上がりが得られます。

3. エアブラシ塗装時の注意点

3-1. 安全対策

作業中は必ず換気を行いましょう。

塗装ブースを使うことで、塗料の飛散や匂いを抑えられます。
マスクや手袋を着用し、健康被害を防ぎましょう。

3-2. メンテナンス

エアブラシは使用後の洗浄が不可欠です。
ノズルやニードルを外し、専用クリーナーで塗料を完全に洗い流しましょう。

これを怠ると次回使用時に詰まりの原因になります。

3-3. トラブルシューティング

  • 塗料が詰まる:塗料の粘度が高すぎるか、エアブラシの洗浄不足が原因。
  • 吹き付けが不均一:コンプレッサーの圧力や塗料の希釈率を確認しましょう。

4. 初心者向けテクニック

4-1. グラデーション塗装

明るい色から暗い色へ滑らかに移行するグラデーション塗装は、エアブラシの得意技です。
最初は広い面で練習し、徐々に細かいパーツに挑戦しましょう。

4-2. マスキング技術

異なる色を分けるためにマスキングテープや液体マスキングを使用します。
特に曲線部分は液体マスキングが便利です。

4-3. クリアコート

塗装後の保護や仕上げにクリア塗料を使います。
艶有り、艶消し、半艶の仕上がりを選べるので、模型のテーマに合わせて調整しましょう。

5. エアブラシの失敗例と対策

  • 塗料が垂れる:一度に吹き付けすぎるのが原因。薄吹きを心がけましょう。
  • 塗料がムラになる:エアブラシを動かす速度や一定の距離を保つことが重要です。
  • パーツに塗料が付かない:エア圧が低すぎるか、ノズル詰まりが原因です。

6. まとめ

エアブラシ塗装は初心者にとって難しそうに思えますが、基本的なテクニックを身につければ、美しい仕上がりが簡単に実現できます。
まずは練習用のパーツで感覚を掴み、少しずつスキルを磨いていきましょう。

失敗を恐れず、塗装を楽しむことが何より大切です!