
プラモデルを作ってるときって、時間を忘れるほど没頭しちゃいますよね。
「完成したときの達成感」「少しずつ形になっていくワクワク感」──これぞ、模型製作の醍醐味。
でもその一方で、初心者のうちは思わぬミスをしがちなのも事実。
「えっ、こんなはずじゃなかったのに…」「なんか思ったより仕上がりが微妙…」なんて経験、ありませんか?
実はそれ、ちょっとした“NG行動”が原因かもしれません。
この記事では、模型初心者がやりがちな失敗を15個ピックアップし、それぞれの原因と対処法をわかりやすく解説します。
【1】情報や作例を調べずに作業を始めてしまう
「早く作りたい!」って気持ち、わかります。
でも説明書だけを頼りに作業を始めてしまうと、「この色で合ってるのかな?」「合わせ目、他の人はどう処理してるんだろう?」と後で不安になることも…。
これは、事前に完成イメージや作例を調べていないのが原因です。
例えば──
- Google画像検索で「機体名+作例」
- X(旧Twitter)で「#ガンプラ」「#プラモデル初心者」
- YouTubeで製作動画をチェック
こんな風に、他の人の作例を見て「自分はどう作りたいか?」をイメージしておくだけで、失敗がぐんと減りますよ。
「調べる時間」って、実は完成度と満足度を高めるための大切な工程なんです!
【2】勢いよくパーツを切り離してしまう
テンション上がって、つい「バチン!」と一発でパーツを切っちゃう…。初心者あるあるです。
でもこれ、パーツが飛んで行ったり、細かい部分が折れたりする原因に。
特にアンテナのような細いパーツは、衝撃にめっぽう弱いんです。
対処法はズバリ、「2度切り」。
- まずはパーツ本体から少し離れた位置で軽くカット。
- 次に、ゲートの根元を丁寧にもう一度カット。
これだけで、破損リスクはかなり下がります!
さらに、飛びそうなパーツは指で押さえる、カッターマットの上で作業するなど、小さな工夫も大事です。
焦らず、丁寧に。これが上達の近道ですよ。
【3】合わせ目消しをせずにそのまま組んでしまう
「ん? この真ん中の線、なんだろう…?」
それ、“合わせ目”です。
左右のパーツを貼り合わせたときに出る線なんですが、これをそのままにすると、一気に“おもちゃ感”が出てしまいます。
特にHGなどのキットでは、合わせ目が目立つ設計になっていることが多いので注意。

合わせ目を消す方法はこんな感じ。
- 接着剤でパーツをしっかり貼り合わせる
- 乾燥後、合わせ目をヤスリで削る
- 段差やスキマにはパテを使って埋める
ちょっと手間はかかりますが、完成度がグッとアップします!
【4】合わせ目を削るときにディテールを一緒に消してしまう
合わせ目を消す作業中、「あれ?このモールド、どこ行った!?」ってなること、ありませんか?
削りすぎちゃうと、せっかくのディテールまで消えちゃうんですよね…。
ポイントは「守るところは守る」こと。
- 削りたくないモールド周辺はマスキングテープで保護
- 粗いヤスリ → 細かいヤスリと、順番に使う
- 万が一消えたら、スジ彫りで彫り直す!
攻めと守りのバランスが大切なんです。
【5】塗装前の下地処理をスルーする
「いざ塗装!」って張り切って塗ったのに、塗料がはじく…乾いたと思ったらペロッとはがれた…。
これ、けっこうありがちな失敗です。
原因は、パーツ表面に残った「離型剤」やツルツルした質感。

対処法はシンプル。
- 中性洗剤でパーツを洗う
- よく乾かす
- 表面をスポンジヤスリ(#800〜#1000)で軽く整える
- 必要ならプライマーを塗る
この“ひと手間”で、塗装のノリと持ちが全然違います!
【6】塗料をそのまま使ってしまう
「なんだかムラが目立つ>」「筆跡が残ってカッコ悪い」…。
そんなときは、道具よりも“塗料の使い方”を見直してみましょう。
模型用塗料は、そのままだと粘度が高いんです。

だからこそ、希釈が大事!
- 筆塗り → 塗料:溶剤 = 1:1 〜 1:1.5
- エアブラシ → 1:2 〜 1:3
しっかり混ぜることも忘れずに。攪拌棒や電動ミキサーがあると便利ですよ!
筆も使ったらすぐ洗うこと。長持ちさせる秘訣です。
【7】ゲート処理を適当に済ませる
完成後に「あれ、パーツの端が白い…」「なんか凸凹してる…」と気づくこと、ありませんか?
それ、“ゲート跡”です。

原因はだいたいこれ。
- 一発切り
- 適切な処理道具を使っていない
- ヤスリがけしていない
2度切りで大まかにカットし、デザインナイフやヤスリ(#600〜#1000)で整えましょう。
白化しちゃった場合も、軽く削れば目立たなくなります。
神ヤスなどのスポンジヤスリやゲートリムーバーがあると、さらにキレイに仕上がりますよ。
【8】仮組みをせずにいきなり接着してしまう
接着したあとで「えっ!? 向きが逆?ズレてる!?」なんてことになったら、泣くに泣けません…。

大事なのは「仮組み」!
- 向きが合っているか
- パーツ同士がフィットしているか
- 浮きやスキマはないか
しっかりチェックしてから接着しましょう。
さらに「すり合わせ」で面を整えておくと、よりピタッと密着します。
焦りは禁物。模型は落ち着いて、じっくりと!
【9】接着剤のつけすぎでパーツが溶けてしまう
接着剤って、「たっぷりつけた方が強力にくっつくんでしょ?」と思いがちですが…実は逆効果。
特にプラモデル用の接着剤(流し込みタイプなど)は、プラスチックを溶かして接合する仕組み。

だから、つけすぎると…
- 表面が溶けてデロッと崩れる
- 接着剤がはみ出して跡が残る
- モールドやディテールが台無しに!
対処法は「少量を的確に」つけること。
- 接着面にだけちょんっと塗る
- はみ出しそうなら筆やスポイトで調整
- 接着後はすぐ触らず、しっかり乾燥させる
“控えめ”がカッコいい模型をつくる秘訣です!
【10】塗装順やマスキングの計画を立てていない
勢いで塗り始めたものの、「あれ?この部分、塗る順番ミスったかも…」ってこと、ありますよね。
マスキングがうまくできなくて、塗装がはみ出したり、修正地獄に陥ったり…。

これを防ぐには「塗装の順番計画」が重要!
- まずは大まかな配色をイメージ
- 明るい色 → 濃い色の順で塗る(基本)
- どうしても順番が逆になる部分はマスキングでカバー
- 乾燥時間も計算に入れておく
事前に一度、紙に塗装手順を書き出してみると、意外な発見がありますよ!
【11】マスキングが甘くて塗料がはみ出す
マスキングテープを貼って、「これでバッチリ!」と思って塗装して、いざ剥がしたら──
「あ゛ー!にじんでる!!」
これは、マスキングの隙間から塗料がしみ出した典型的な例。

原因はこんな感じ。
- テープをしっかり押さえていない
- 凹凸のある部分に無理やり貼っている
- 濃い塗料を一気に吹きつけている

解決法はこちら。
- テープの端は綿棒や爪楊枝でしっかり押さえる
- 曲面には柔らかいマスキングシートを使う
- エアブラシなら、最初は薄く「砂吹き」→徐々に重ねる
ちょっとした丁寧さが、仕上がりに大きな差を生みます!
【12】スミ入れの量や拭き取り方が雑で汚くなる
スミ入れって、細かいディテールを引き立ててくれる最高のテクニック!
でも、「あれ…?なんか汚れっぽく見える…」なんて失敗も多いんです。
失敗例あるある
- スミ入れ塗料をつけすぎて流れすぎる
- 拭き取りすぎてスミが全部消える
- 逆に拭き取りが甘くて、汚く残る

コツはこの3つ。
- 少量をピンポイントで流し込む
- 拭き取りはエナメル溶剤+綿棒やティッシュで優しく
- パネルラインの“流れ”に沿って拭き取る(横方向にゴシゴシしない!)
仕上げにトップコートで馴染ませると、自然で引き締まった印象に仕上がりますよ!
【13】デカール貼りで位置決めを焦って失敗する
「よし、デカールも貼って仕上げだ!」…と思ったら、傾いてる。ズレてる。シワになった…。やっちまった…。
デカール貼りは地味だけど、失敗するとめちゃくちゃ目立ちます。
ありがちなミス
- 水に浸しすぎてボロボロに
- 指で位置を調整して破れてしまう
- 貼った直後に触ってズレる

対処法はこちら。
- 水に数秒浸して、柔らかくなったら台紙ごと滑らせて移動
- 綿棒やデカールツールで優しく位置決め
- デカール軟化剤を使うと、曲面でもしっかり密着!
- 完全に乾いてから触ること。ここ、超重要です!
【14】トップコートで白化(かぶり)させてしまう
仕上げのトップコート。最後のひと吹きで、作品がグッと引き締まる瞬間…のはずが──
「あれ?白くモヤっとなってる…!?」
これは“かぶり”と呼ばれる現象で、特に冬場や湿度の高い日に起きやすいです。
かぶりの原因
- 気温が低くて乾きが遅い
- 湿度が高くて結露状態になる
- 吹きすぎて塗膜が厚くなった
防ぐにはこのポイントを守りましょう。
- 室温20〜25度・湿度50%以下が理想
- 薄く数回に分けて吹く
- 最初は「捨て吹き(砂吹き)」で様子を見る
万が一白くなっても、
よ!【15】最後まで完成させずに積みプラ化してしまう
これ、模型初心者“最大の敵”かもしれません。
買ったときはワクワクしてたのに、気がついたら箱のまま積まれていく…。
いわゆる“積みプラ”です。

原因はたいていこんな感じ。
- 難しそうなキットに手を出しすぎた
- 道具や塗料が揃っていない
- 途中でモチベーションが下がった
そんなときはこう考えてみてください。
- 「完成させること」が一番の上達法!
- 小さな達成感が次のモチベーションになる
- ときには「素組みだけでもOK」と割り切るのも大事
完成したときの満足感を一度味わえば、積みプラ卒業も夢じゃありません!
おわりに
いかがでしたか?
今回ご紹介した15のNG行動、思い当たる節がある方も、これから模型に挑戦したい方も、「失敗も楽しむ」くらいの気持ちでOK!
大切なのは、“何がダメだったのか”を知ることと、“どうすれば次はうまくいくか”を考えること。
失敗から学べば、次はもっと良い作品が作れるはずです!
さあ、今日もプラモ、楽しんでいきましょう!