

投資を始めたいけど、暴落が怖くて投資が始められません。どうしたらいいですか?
こんな人のための記事です。
結論からいうと、「株価と相関関係の低い商品に投資して資産を守りつつ、株式投資でキャピタルゲイン(差益収益)を狙う!」です。
株価と相関関係の低い商品にはいくつも種類がありますが、この記事では最近出来高が増えつつある「農業ETF」について解説をします。

株式会社や貴金属以外にも投資できることを知ることで、暴落局面にも強いポートフォリオを作りましょう♪
農業に投資するとは?
農業ETFとは、コモディティ投資に分類される最近出来高が増えつつある投資商品です。
投資対象となっている農業商品は、小麦や大豆、とうもろこし、コーヒーなどわたしたちが普段から口にしている農作物です。
つまり、栄養として食べているものや農業で生産しているものが投資対象となっています。
農業に投資するというとあまりピンと来ない人も多いかもしれませんが、世界の人口のうち約20%ぐらいの人は農業に関連する職業に携わっているといわれています。
また、世界の人口が増えていくと問題となるのが食糧危機です。
これまであまり値動きの少なかった農業商品ですが、その重要性と需給のバランスを考えると今後ますます注目される銘柄になる可能性もあります。
農業商品の種類
投資対象となっている農業商品には、大きく5つに分類できます。
穀物
小麦や大麦、とうもろこし、米に代表される穀物への投資です。
小麦やとうもろこしは主食としている国も多く、日本ではほぼ輸入に頼っている農産物の中の一つです。
穀物の農業商品は天候やバッタなどの天敵による影響を受けやすいため、他の農業商品と比べると値動きは少し激しいかもしれませんが、食糧危機に備えた需給を考えると最も注目されている農業商品です。
油量種子
コットン、大豆などに代表される植物性の油に対する投資です。
世界の油量種子生産量の50%以上が大豆によって占められており、その大豆の役80%は米国で生産されています。
また米国は綿実の生産でも世界第1位であるため、油量種子への投資は米国の農業への投資と考えてもいいかもしれません。
肉
牛、豚に代表されるタンパク質関連の投資です。
2020年初頭には、植物ベースの人口肉を提供する「ビヨンドミート」の株価が急騰したことで注目が集まりました。
そのきっかけは、マクドナルドがビヨンドミートの牛肉パテをカナダの一部店舗で試験採用をするとしたたです。
また、スターバックスが朝食メニューに代替肉の採用を検討しているとされたことからも大幅な株価上昇につながりました。
人工肉に関しては、株式市場だけでなく産業市場でも大きな資金が動いているため、今後ますます注目される銘柄になる可能性があります。
飲料
ココア、コーヒー、オレンジジュース、砂糖に代表される飲料に関連する投資です。
先の穀物と同じでコーヒーなどの農産物も天候の影響を大きく受けます。
特にコーヒーはアラビア種がコーヒーの動向を左右されるといわれており、南半球に厳冬がくればコーヒーの価格は急騰するといわれています。
過去にはコーヒーの先物価格が約6倍に急騰したときもありました。
食糧危機にはあまり影響はありませんが、異常気象で天候の変動が激しいため天候が安定している価格の低いときにコーヒーなどに投資をしておくといいかもしれません。
その他
ゴム、木材、羊毛など原料に対する投資です。
こちらの銘柄の特徴は、これまでのコモディティ商品に比べて株価に少し連動した動きをする点です。
現在のところ、あまり大きな動きはありません。
世界的な投資家ジム・ロジャーズもポストコロナで投資したい商品に、日本の農業商品をあげています。
どうやって投資するのか?
これらの農業商品は、海外ETFなどを利用すると簡単に投資をすることができます。
代表的な農業ETFには、DBA(パワーシェアーズ DB アグリカルチャー・ファンド)があります。
運用会社は、ハイテク株で有名な「QQQ」を運用しているインベスコ・パワーシェアーズ・キャピタル・マネジメントで、信託報酬はETFの中では少し高めの0.89%となっています。
DBAの主要な採用コモディティ
- トウモロコシ:12.5%
- 大豆 12.5%
- 砂糖 12.5%
- 正牛 12.5%
- ココア 11.11%
- コーヒー 11.11%
- 豚赤身肉 8.33%
- 小麦 6.25%
- カンザス小麦 6.25%
- 素畜牛 4.17%
- 綿 2.78%
主な農作物に対して幅広く投資を行なっているETFです。
DBAのパフォーマンス

この10年のパフォーマンスだけを見ると見事な右肩下りで、2021年ごろに上昇傾向を示しています。
まとめ
農業商品のETFについて解説をしました。
農業などのコモディティは、今後の地球環境や食糧危機を考え、密かに注目を集めています。
しかし農業商品は、天候や自然災害などの影響をモロに受けるため、値動きの激しい商品になっています。
しかもそのチャートは見事に右肩下がりであるため、金のように長期投資には向かないだろうというのが所管ですが、一時であればお金儲けができるかもしれません。
余剰資金の範囲内であれば、投資を考えてみるのもアリかと思います。