

不機嫌な人や揚げ足をとる嫌味な人との会話が苦手です。どうすれば乗り切れますか?
こんな質問にお答えします。
結論からいうと、嫌いな人との会話は良い結果につながりません。
ネガティブな感情が判断能力の低下を招き、会話における論理性を失わせるからです。
ちょっとした会話で揚げ足を取られ、嫌な思いをしたことはありませんか?
嫌いな人と会話をすると、相手ではなく自分の感情(内面)に目が向いてしまうため、相手への観察力や判断能力が低下してしまいます。
その結果、普段の会話とは異なるチグハグなコミュニケーションになり、良い結果が得られなくなります。

とはいえ、社会人になると嫌いな人とも付き合わなければいけません。
嫌いな人と付き合うポイントは、相手を不機嫌にさせないように部分的な勝利を与え、得をしたと思わせることです。
そのためには、状況確認や譲れない境界線を意識するなど、交渉を一歩引いて冷静に見つめる必要があります。
この記事では、嫌いな人とのコミュニケーションを乗り越える方法について解説をします。
コミュニケーションよるストレス回避法
コミュニケーションにおけるストレス回避のポイントは、以下の3つです。
- ストレートな言葉を使う
- 中立的な立場で話す
- 論破をしない
それぞれ解説をしていきます。
回避ポイント1 ストレートな言葉を使う
コミュニケーションでは、自分の立ち位置を明確にすることが大切です。
何が嫌いで、どうしたことをしたいのか。
自分のアイデンティティを自分らしいストレートな言葉で素直に表現しましょう。
自分の考えや個性(キャラクター)を偽ると、あなたの心と体はストレスに蝕まれてしまいます。
上司など特定の人に気にいられるためにとった言動のあと、気分が落ち込むのはそのためです。
ポイントは、周囲にあなたの思いや個性(キャラクター)を認識してもらうことです。
そうすることで避けないストレスや嫌がらせを受けないで乗り切れるようになります。
回避ポイント2 中立的な立場で話す
だれかと議論をするときは、中立の立場で話をすると相手とのトラブルを避けることができます。
誰でも自分の考えを否定されると機嫌を損ねます。
また、自分を偽って相手の話に便乗ばかりしていると、あなたの心と体が疲れてしまいます。
嫌いな人や苦手な人とコミュニケーションを取るときは、相手とのトラブルやストレスを抱えないために中立の立場で話すようにしましょう。
味方でも敵もない人を攻撃することは難しいものです。
回避ポイント3 論破をしない
コミュニケーションで最も大切なことは、相手を論破をしないことです。
言い負かした相手が、あなたの言うことを聞いたり、味方になることがないからです。
むしろ根にもたれて、無駄な労力が増えるばかりです。
とはいえ、相手の間違いやこちらの言い分を通したいときもあります。
そうした場合は、情報だけを伝えて議論から身を引きましょう。
あなたの意見を採用するか否かのジャッジは相手に任せ、中利の立場を貫くことでトラブルを回避することができます。
コミュニケーションにおける注意点
嫌いな人とのコミュニケーションを回避できないときは、以下の3つに注意を払いましょう。
- 注意1:相手を尊重する
- 注意2:深掘りしない
- 注意3:攻撃パターンを知る
それぞれ解説をしていきます。
コミュニケーションにおける注意点1 相手を尊重する
嫌いな人を尊重することは難しいですが、やり返して恨まれる方が面倒です。
ポイントは、相手に花を持たせてあげることです。
相手にとって良い人であり続ければ、攻撃をされることはありません。
人はどんなに悪人でも良い人でありたいと思っています。
そのため、たとえ嫌いな相手でも良い人を攻撃するのは難しいのです。
ただし、都合のいい人になると損をすることがあります。
相手に舐められてしまっては、良いように利用されて終わるか、悪い評判を流されたりしてしまいます。
都合の良い人にならないようにするためには、利益をきっちりもらうようにしましょう。
自分の受け取る利益をしっかりもらって、花は相手に持たせてあげることが大切です。
コミュニケーションにおける注意点2 深掘りしない
人は同じことを何度も繰り返し言われると、相手の言うことに反発します。
相手の間違いを正すためとは言え、同じことを言うときは表現を改めなければ相手の不興を買います。
相手の間違いは追求せず、無視をしてあげましょう。
相手に花を持たせてあげることで、余計なトラブルを回避することができます。
人は自分の間違いを認めることが難しい生き物です。
相手に期待せず、さっさと別の話題や方法を検討しましょう。
コミュニケーションにおける注意点3 攻撃パターンを知る
相手があなたを責めるやり方は、昔成功した方法です。
そのため、何度も繰り返し責められると相手が責め方や怒り方にパターンが見えてきます。
- 人前で怒鳴る
- 机や物を叩く
- 過去の発言を持ち出す
など、相手が自分を責めてきたら、相手の攻撃パータンを分析するために一歩引いて冷静に見るようにしましょう。
そうすることで、相手の言動を分析することで、これから先の相手の行動パターンを予測することができるようになります。
そうすることで、トラブルのタネを回避することができるようになります。
トラブルを回避するためには、恐れずに相手を観察して知ることがもっとも大切なポイントです。
理不尽なお願いをされたときの対処法
嫌いな人とのコミュニケーションを回避できないときもあります。
理不尽なお願いなどをされるときです。
そうしたときは、まずお互いの置かれている状況を確認して、相手の置かれた状況に共感を示しましょう。
自分の損得だけを考えて受け答えをすると、「自分のことしか考えていない」と責められ、トラブルのタネになります。
相手に責める口実を与えないためには、状況を確認し、相手の置かれた状況に共感してあげましょう。
相手に理解を示すことで、相手の態度が軟化します。
そして、共感の後にお互いが得をする提案をすると、相手はあなたの提案に乗ってくれるようになります。
もし、終業間近に仕事を依頼されたら、まずは相手の忙しさに共感することです。
相手への理解を示すことで、納期を少しでも遅らせるなどの交渉がしやすくなります。
納期に余裕があれば、明日の午前までなど予定を明確にしてずらしましょう。
理不尽なお願いを断る方法
また、理不尽すぎるお願いは断る必要もあります。
そうした場合、ただ単に断ると相手の不興を買います。
相手の不興を買わずに断るには、断っているが断っているように見せないことがポイントです。
断っているのに断っているように見せないためには、断る言葉の前後にポジティブな言動を挟むと一見して断っているように聞こえなくなります。
終業間近に仕事を依頼されたときは、
- 共感:相手の忙しさに「大変ですね」共感を示す
- ポジティブ:この仕事はとても大切なので、「手伝いたい」旨を話す
- 断る:終了が夜遅くなるので、チェックする相手(上司)に悪いと断る
- ポジティブ:明日の朝一に作業をして、それからチェックしてもらえれば、午前中までに終わらせることができると提案する
といった感じに、断り文句をポジティブな言葉で挟むと人は拒絶されたと気付きません。
ポイントは、相手にも協力させることです。
難しい仕事や時間のかかる嫌な仕事も相手にチェックや手伝いをさせることで回避、もしくは労力の軽減につながります。
理不尽なお願いをされたときは、前向きに捉えながらも自分1人でやるのではなく、相手や周囲を巻き込んでしまいましょう。
そうすることで、断ったときも相手の不興を買うことがなくなります。
嫌な人と交渉するときのポイント
嫌いな人と交渉しなければいけないときは、交渉の決裂ポイントを明確にしてから行いましょう。
決裂ポイントとは、ここまでは譲歩できるけど、これ以上は撤退するといった条件のことです。
交渉に挑むときのポイントは、以下の2つです。
- 感情的にならない
- 譲れないポイントを明確にする
そうすることで、気持ちに余裕を持たせることができます。
また、相手と交渉するときには、「相手がどんな言葉を返してくるか」といったシミュレーションをしておきましょう。
- 相手から引き出したい言葉
- 返ってくる言葉
- 嫌な言葉
などの対処法をシミュレートすることで、多い通りに交渉を進めることができます。
嫌いな相手をコントロールする方法
厄介な人を相手にするときは、相手をこちらの思い通りに動くようにコントロールすることも重要です。
嫌いな相手を思うようにコントロールするには、部分的な勝利を与えることです。
相手に「得をした!」と思わせることで、こちらへの攻撃性を緩めることができます。
相手に花を持たせるときと同様に、表面上の手柄だけを与えて、利益をもらえれば問題ありません。
大切なことは相手を言い負かしたり、勝つことではありません。
コミュニケーションにおけるストレスを回避し、平穏な日常を手に入れることです。
そして、利益を享受することです。
仮に「地位や名誉が欲しい!」と言う人は、相手の立場を奪うために戦いましょう。
そうでない場合は、その場かぎりの勝利に意味はありません。
怒りの感情を使うと交渉力がアップする
「人と交渉することが苦手」と言う人は、怒りの感情を使ってパワーアップを図りましょう。
怒りには、以下のようなメリットがあります。
- 頭脳が明晰になる
- 創造性を高める
- 頭の回転が上がる
怒りの感情は、マイナスのものばかりではありません。
自分の能力を一時的に飛躍させることもできます。
能力をアップさせるためには、怒りのメリットを知り、怒りを抑えずに乗りこなすことで、効果をアップさせることができます。
反対に、悲しみは冷静さを高める作用があります。
冷静さが必要なときは、最近の出来事の中で悲しかったことを連想してみてください。
気持ちが落ち着き、冷静さを取り戻すことができるようになります。
大事な交渉に向かうときは、感情からメリットを引き出し、良い結果を引き出してみましょう。
まとめ
嫌いな人とのコミュニケーションの乗り越え方について解説をしました。
嫌いな人とのコミュニケーションからは良い結果は生まれません。
基本的な戦略は、戦わないことです。
そのためには、以下のような対応がベストです。
- 相手を尊重する
- 中立的な立場をアピール
- 論破しない
ポイントは、自分の個性を偽らないことです。
相手に花を持たせるためとは言え、自分を偽ると大きなストレスを抱えることになります。
自分の個性を大事にして、相手に花を持たせてあげて、都合の良い相手にならないように利益だけはしっかり受け取るようにしましょう。
そうすることで、油断のならない相手として扱われるようになります。
平穏な日常を過ごすために、嫌いな相手とは適度に距離を保ちながら生活を送るようにしましょう。