
こんな人におすすめ記事
- これから積立投資を始める人
- 老後の資金を作りたい人
- 無駄な手数料を払いたくない人

積立投資をしようと思っているんですが、よく聞く「ETF」と「インデックス」の違いって何ですか?

ETFは「上場している投資信託」のことで、インデックスは「非上場の投資信託、つまり投資信託」のことだね。

なんとなく上場している方が良さそうだから、ETFに積立投資をした方がいいってことですか?

上場しているからいいとか、上場していないから悪い、劣っているというわけじゃないよ。
ETFとインデックスの違い
日本語で「上場投資信託」という意味のETF(Exchange Traded Fund)は、日経平均株価やアメリカのS&P500などの指数に連動することを目的とした株式に上場している投資信託です。
一方インデックスの基本的な意味は、日経平均株価やS&P500などの市場の動きを示す指数のことです。
ETFと比べる際のインデックスとは、インデックスに連動することを目的として運用されている投資信託のことで、正式には「インデックスファンド」と言います。

インデックスって、正確には指数のことなんですね。

ETFと比べるときは「ファンド」の話をしているから、みんな略して「インデックス」と言ってるだけだね。

一瞬、混乱しちゃいますね。

ここからは混乱しないように、インデックスのことを「投資信託」と言うね。
ETFと投資信託の仕組み
一般的に指数に連動することを目的に運用しているETFと投資信託は、複数の銘柄(株式)で構成されているため、投資対象は複数の企業になります。
つまり、日経平均やS&P500の値動きに連動するように構成されているETFと投資信託は、その中から1つのETFや投資信託を購入するだけで指数に連動する分散投資を行うことができます。

ETFと投資信託が、投資初心者におすすめされるわけですね。

ETFと投資信託は、20世紀最大の発明の1つとも言われているよ。
上場しているETFは投資信託と何が違う?
取引所に上場しているETFは、株式の個別銘柄と同じようにリアルタイムで取引することができます。
一方、取引所に買付や売却の注文を出せるETFと異なり、上場していない投資信託は証券会社や銀行などの金融機関の窓口で購入します。
そのため、投資信託は注文を出した当日には売買金額が公表されず、投資信託は注文をした翌営業日に売買金額が公表されます。

リアルタイムで買付できないということは、値上がりや値下がりを狙って商品を買えないってことだね。

損ばかりを掴み取っちゃう可能性があるってことですか?

長期投資ではそう言った損も慣らされていくから気にする必要はないんだけど、隠れ手数料など投資信託には不透明な部分があって、これらを嫌う投資家は意外と多いね。

やっぱり、ETFの方が投資信託よりいいんじゃないですか?

ETFにもデメリットがあって、手間を考えると投資初心者には投資信託がおすすめなんだ。
投資初心者には、投資信託がおすすめ?
市場でいつでも売買でき、リターンも投資信託と変わらないETFは、多くの投資家たちにとって「長期積立の最適解」と言えます。
しかしETFにもデメリットはあり、すぐに投資を始めたい初心者には投資信託がおすすめです。
投資初心者に投資信託がおすすめ理由
再投資されない
一般的に株式を購入すると企業の業績によって、配当金が分配されます。
投資信託を購入している場合は配当金を自動で再投資できますが、ETFでは再投資を自動で行うことはできません。
しかも海外ETFを購入している場合の配当金には現地課税10%(米国ETFの場合)がかかるため、これを控除するために毎年確定申告を行う必要があり、非常に手間がかかります。
ETFはパッシブ運用(インデックス運用)にならない
一般的にリアルタイムで売買できることがメリットのETFでは、自動積立を行いません。
そのため、大多数の証券会社でも自動積立の設定はなく、機能自体がありません。売買タイミングを図るETFは、その運用上アクティブ運用となってしまうため、長期積立における資産の最大化においてはパッシブ運用(インデックス運用)に勝てないと言われています。

確定申告とか、投資タイミングを図るとか、ETFは魅力的だけど投資初心者にはハードル高いも・・・。

ETFと投資信託だけを比べると投資信託の方がいいかもしれない。でも、投資は株式だけじゃないし、長期だけをすればいいと言うわけでもないから、まずは経験を積むための投資経験が必要だね。
おすすめの投資手法

ぶっちゃけETFと投資信託のどっちを始めたらいいですか?

結論から言うと、両方運用することがおすすめ。両方運用するには、まずNISAやiDeCoなど国がおすすめしている制度から始めることかな。
NISAでETFを運用し、iDecoで投資信託を運用する
NISA(小額投資非課税制度)は、毎年一定金額の範囲で投資を行える金融制度です。
NISAは株式投資で得られた利益を非課税にできるメリットがあり、利用をはじめるにはNISA口座を作成する必要があります。
NISA口座では、国内外のETFをはじめ個別銘柄の運用益も非課税にできます。そのため、ETFをはじめたい投資初心者が投資を始めるには最適な精度となっています。

NISAにはつみたてNISAという制度もあり、NISAとつみたてNISAはどちらか一方しか運用できないというルールがあるよ。
一方、確定拠出年金と呼ばれるiDecoは、自分で資産運用をして老後の資金を作る「自分年金制度」です。
iDecoでは投資信託と債券を購入することができますが、年金を作ることを目的とするiDecoではリターンを取りにいく必要があるため、リターンが大きく手数料の安い投資信託に投資することをおすすめします。

]NISAでETF。iDecoで投資信託をはじめればいいということですね。

資金に余裕がある人は、つみたてNISAとiDeCoの両方で投資信託で積立して老後資金を作り、余ったお金で特別口座でETFを運用するという手もある。でも、NISAは2024年に新しい制度がスタートするから、つみたてNISAを始めるにはそれからでも遅くないと思うよ。
まとめ
ETFと投資信託の違いについて解説しました。
上場しているETFは株式と同じようにリアルタイムで取引でき、複数の銘柄に分散投資ができる優れたハイブリット商品です。
リターンが高く手数料も安いETFは積立投資の最適解ですが、投資信託よりも手間がかかり、きちんとしたルールを作成して運用しないとパッシブ運用(インデックス運用)に劣る恐れがあります。
NISAやiDeCoなど優良な制度を組み合わせて、投資スキルを磨きながら、ご自身の資産を最大化できるよう経験とお金を積み重ねていきましょう。