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- 資産の仕訳方法を知りたい
- 費用の仕訳方法を知りたい

「パソコンは会社の資産なんで大事にしてください」みたいなことをたまに言われるんですけど、あれなんですか?言われなくても、大事に使うんですけど。。。

パソコンは勘定科目で資産(備品)を使うから、資産なんて言い方をしてるんじゃない?

消しゴム1個でも資産だからっていうんですよ!

消しゴムは費用(消耗品費)だね。どちらも会社のお金を使って増える「借方」に入るから言ってるんじゃない?

そんなこと考えていると思います?

ないだろうね。
固定資産とは?
固定資産は、企業活動を続けていく上で長く使い続けていくモノ(資産)です。
固定資産は次の4つの勘定科目に分類されます。
- 備品:机、椅子、パソコン、棚など
- 車両運搬具:自動車(営業車)、トラックなど
- 建物:事務所、店舗、ビル、倉庫など
- 土地:事務所、店舗、ビル、倉庫などに使う土地
費用とは?
費用は、企業活動を行う上で必要な経費のことです。
経費に分類される費用は次のとおりです。
- 消耗品費:10万円未満の物品
- 水道光熱費:水道料金や電気代、ガス代や灯油代など
- 通信費:書類を送るための輸送費やインターネットの回線使用料や電話料金など
- 支払手数料:販売手数料や振込手数料、仲介手数料や代引き手数料など
- 諸会費:商工会議所や自治体などの団体に支払う会費
- 研究開発費:イベントやセミナー受講費用
- 旅費交通費:出張・宿泊費用
- 租税公課:税務上経費として認められる税金や公的負担金の総称
固定資産の仕訳
例題1
新入社員用に10万円のパソコンをそれぞれ1台ツケで購入した
(借)備品100,000(貸)未払金100,000
例題2
1台150万円の営業車を購入し、小切手で支払った
(借)車両運搬費1,500,000(貸)当座預金1,500,000
例題3
本社の事務所を2千万円で購入した。なお、建物購入に際して不動産業者へ仲介手数料として100万円をそれぞれ現金で支払った
(借)建物21,000,000(貸)現金21,000,000
例題4
事務所建設用の土地を1千万円で購入した。なお、建物購入に際して不動産業者へ仲介手数料として100万円をそれぞれ現金で支払った
(借)土地11,000,000(貸)現金11,000,000
費用の仕訳
例題1
1本80円の鉛筆を現金で10本購入した
(借)消耗品費800(貸)現金800
例題2
電気代1万円を現金で支払った
(借)水道光熱費10,000(貸)現金10,000
例題3
会社携帯の電話代1万円を普通口座で支払った
(借)電話通信費10,000(貸)普通口座10,000
例題4
銀行で手数料200円支払った
(借)支払手数料200(貸)現金200
例題5
所属している団体の年会費5,000円を普通預金から支払った
(借)諸会費5,000(貸)普通預金5,000
例題6
仕事で必要なセミナー参加料1万円を現金で支払った
(借)研究開発費10,000(貸)現金10,000
例題7
出張で利用した電車代とタクシー代の領収書合計1万円を現金で従業員の普通口座に支払った
(借)旅費交通費10,000(貸)現金10,000
例題8
1枚200円の収入印紙10枚と400円の収入印紙10枚を現金で購入した
(借)租税公課6,000(貸)現金6,000

処理自体は簡単ですけど、勘定科目がいっぱいありますね。

覚えないといけない言葉と処理はたくさんあるけど、日頃の業務や試験の問題集に取り組むことで、自然と慣れて仕訳できるようになるよ。
まとめ
簿記における固定資産と費用について解説をしました。
簿記3級試験に出題される有形固定資産は、「備品」「車両運搬具」「建物」「土地」の4つに分類されます。
備品(資産)と消耗品(費用)の差は、長期間使い続けていくものの差で、金額も消耗品費は10万円以下のものなど目安があります。
どちらも借方に仕分けされるものですが、その特性を理解して、素早く仕訳することができるように慣れていきましょう。