

30代で経済的自立を達成したFIREの第一人者が記した「FIRE 最強の早期リタイア術」を独自の解釈でサラッと開設します。
本書はこんな感じの内容です。
こんな人におすすめ
- 遊んで暮らしたい人
- 叶えたい夢がある人
- 自由な時間を手に入れたい人
- 家計簿をつけて支出から生活を見直す
- 現代ポートフォリオ理論で「お金のなる木」を育てる
- 投資額の4%内で生活する
- 30年あれば「富裕層のドア」が開く

本書は「遊んで暮らしてお金もある」という状況を誰でも作れるということを教えてくれる。

遊んで暮らしてお金もあるなんて、そんな夢のような暮らしが私みたいな一般人にもできるの。

できるぞ。一般的な収入があれば誰でもできる。現代はもっともFIREできる確率の高い時代だ。
では、解説をしていきます。
家計簿をつけて支出から生活を見直す
1つ目のポイントは、「家計簿をつけて支出から生活を見直す」です。
生活費のことを考えるとき、多くの人は収入の中からいくら使えるかを考えてお金を使っています。
そのため給与が上がり収入が増えたとしても、それにあわせて広い家に住み替えたり、良い物を食べるようになったり、良い服を着たりするようになるため、いつまで経っても投資に回すお金がたまりません。
そうならないようにするためには、マインドチェンジが必要です。
生活費のことを考えるときに「収入」から考えるのではなく、「支出」から考えて生活を見直すということです。

支出から考えても、結局はお金は使っちゃうんじゃないの?

反対に質問しよう。おまえは月に何にいくらお金を使っているんだ?

えぇ・・・、家賃にスマホ代に。。。覚えてません。

そうだろう。
ボクたちは毎月収入の額だけお金を使っているが、何にお金を使っているのか把握している人は驚くほど少ない。
以前紹介した「バビロンの大富豪」では「収入の10分1を貯蓄せよ」との教えを紹介しましたが、多くの日本人が収入の10分1を貯蓄できていないのが現状です。
収入の10分の1を投資に回すためには、毎月いくらお金があれば生活できるのかを家計簿をつけてまずは把握することです。
そして自分の予想より支出が多ければ生活を見直し、残った金額を投資に回します。
お金を増やしてお金持ちになるには、収入は関係ありません。
生活に必要なお金はいくらなのかを考えてその中だけで生活をして、余った金額を投資に回し続ければお金持ちになれます。
現代ポートフォリオ理論で「お金のなる木」を育てる
2つ目のポイントは、「現代ポートフォリオ理論で「お金のなる木」を育てる」です。
本書で紹介されている現代ポートフォリオ理論は、インデックス投資と債券を組み合わせた投資術です。
インデックス投資や債券に詳しくない人は、こちらの記事を確認してください。
知っているだけで得をする資産運用の基礎知識として、「インデックスファンド」について解説します。 お金の勉強をはじめたい人、大切なお金を守りたい人に参考となる本と記事です。 インデックスファンドって何? SMBC日興証券の …

お金を増やすなら債券はいらないんじゃないの?

いい質問だ。債券に投資をするのは、金融不安時にリバランスをするためだ。
債券は、年利0.005%の守りの資産であるため、投資をしてもお金が増えません。
では、なぜ債券にも投資をするのか?
金利の記事のときでも紹介をしましたが、株価と債券の価格は反対の相関関係にあり、株価が下がると債券の価格は上がります。
つまり、金融危機などで一時的に株価が暴落すると、債券の価格は上がります。
そのとき上がった債券を売却し、下がった株価を買い増すことで、金融危機から脱したときにさらに資産を増大することができます。
ちなみに、平均的な金融危機の期間は2年です。
最も長い金融危機は5年で、世界経済はいまなお右肩上がりに成長を続けています。
永続的に生活費を賄ってくれるお金のなる木を育てるためには、金融危機が訪れても焦って株を売ることなく、高値で債券を売り、安値の債券を買うことでFIREへの道を確実にすることです。
投資額の4%内で生活する
3つ目のポイントは、「投資額の4%内で生活する」です。
現代ポートフォロリオ理論で著者は、30歳代という若さでFIREをしました。
そのときの金融資産が1億円です。

1億円だけで生きていくのって難しくない?

お金を銀行に預けているだけでは無理だ。1億円を株式市場においておくことがポイントだな。
米国株を中心としたポートフォリオで構成した世界株は、おおよそ4%の年利で成長を続けます。
たとえば、著者のように1億円を株式市場に投資すると、毎年400万円の儲けが発生します。
株式市場に投資をしている1億円には手をつけずに、利益分の400万円のみを利食いすることで働くことなく生活を送ることができます。

もし株価が暴落して、4%の利回りが確保できなくなったらどうするの?

いい質問だ。この本の著者は非常に心配性で、株式市場に投資している1億円の他に、5年間の生活資金2,000万円を銀行に預金している。暴落したときも1億円の株には手をつけず、銀行預金でやり過ごそうというわけだ。
つまり、本書で紹介されている遊んで暮らすための資産運用は、株式市場が平常運転されているときは1億円の利回り4%(400万円)で生活し、金融危機が訪れたときは最大5年持ち堪えることを想定して、2,000万円の預貯金で生活をするというものです。

でも、本当に4%の利回りだけで生活して、1億円は減らないの?

4%理論と生活費の関係を調べた研究があるが、30年以上も元本がそのまま残る確率は95%だ。

失敗した残りの5%は?
金融危機のときに、焦って株式を売却したりすると失敗します。
つまり、ポートフォリオ理論など独自の投資ルールを守り続けることがFIREへ至る唯一の道となります。
30年あれば「富裕層のドア」が開く
4つ目のポイントは、「30年あれば「富裕層のドア」が開く」です。

そんなドアがホントに開くの?

そのためには頑張る必要は、もちろんある。
例えば、年利4%の株を配当も含め30年間運用を続けた場合、1億円の資産をきずくためには毎月いくら投資する必要があるのか?
答えは、約15万円です。

収入の10分の1を貯蓄するどころか、大卒の初任給の8割は投資しないとダメってことじゃん!

そうだ。副業などをすれば決して不可能な額ではないが、副業などができない人におすすめなのが、プチFIREだ。

プチFIRE?
実はFIREを達成した人のほとんどは、これ以上稼ぐ必要もないのに働く人がほとんどです。
仕事の好きな人もいれば、暇つぶしに働いているなど理由はさまざまです。
たとえボクたちがFIREを達成できたとしても、きっと働き続けるかもしれません。
そうであるなら、無理に1億円を貯める必要はありません。
たとえば、6,000万円まで貯めることができれば、毎年240万円の利益が出ます。
毎月の給料に20万円プラス、もしくは老後の年金受給までに毎月20万円入ってくるようになれば、生活は豊かになるし、老後の心配はなくなります。
6,000万円を貯めるのに必要な毎月の投資額は、約7万円です。
7万円であれば、昼食をお弁当にするや携帯代などの固定費を見直すなど、月々の出費を抑えることで可能な投資金額だと思います。
20年、30年後の生活をゆたかにするために、将来のことを少し考える時間を持ちましょう。
まとめ
- 家計簿をつけて支出から生活を見直す
- 現代ポートフォリオ理論で「お金のなる木」を育てる
- 投資額の4%内で生活する
- 30年あれば「富裕層のドア」が開く