草薙 龍瞬 著「反応しない練習」について解説します。
こんな人におすすめ
- 人間関係で悩んでいる
- 将来に不安を抱えている
- 余裕がない毎日を過ごしている
本著はこんな感じの本です。
- すべての悩みの原因は「心の反応」から生まれる。
- だから、何事にも反応しないで、まず「悩みを理解」する。
- 悩みを正しく理解できれば、有益になものに目を向け、他のことは無視する。
- そうすれば、悩みから自由になれる。
つまり、多くの人は毎日いろんなことに悩んでいるけれど、悩みの原因を理解できていないから、悩みが解決できないということです。
悩みの原因を理解するって、むずかしくない?
なぜ、むずかしいと思う?
解決方法がわからない・・・から?
違うな。解決は理解の後だ。
悩みを解決できない原因は、悩みを理解する前に心が無駄に反応しているからと本著では書かれてています。
では、心が反応するとはどういうことなのか?反応するとどうなるのか?
心が反応しないようにするための具体的な方法とボクなりの感想も交えて解説をします。
悩みを理解する
人間の悩みは、大きく3つに分類されます。
- 貪欲
- 怒り
- 妄想
ボクたちは学校や社会生活のなかで、自分や他人に期待しすぎるあまり勝手に失望したり、思い込みによる不安や善悪の判断で怒ったりします。
こうした悩みは、自分の受け止め方次第で変わってくるため、自分がいまイライラしているのか、不安に思っているのか、自分の状況を言葉で理解することが大切です。
そして悩みの理解を進めるために、つぎに身体の感覚へ意識向けます。
たとえば、イライラしているときは、まず自分を客観視して「イライラしているなぁ」と怒っている事実を受け入れ、「頭の血が上ってすこしボーッとするなぁ」と身体の反応に意識を向けます。
そうすると頭の熱が下がり、少し冷静になれます。
冷静になると、怒りをそのままぶつけても意味がないことに気がつけます。
わたしも勢いあまって、友達に怒りをぶつけたことが何回かあるね。「なんでわかってくれないんだ!」って。
でも、後から冷静になると「なんであんなこと言っちゃったんだろう」って悩むだろ?
うぅ、反省しています・・・
反省して関係が元に戻ればいいが、元に戻らないこともある。
そうならないためには、目の前にある自分の心に反応しないことです。
怒りの場合は、6秒待てば落ち着くという方法もあるので、ぜひ試して欲しい。
どうでもいいことばかりで悩んでいる
先の怒りの話にも通じることですが、ボクたちはどうでもいいことで悩んでいます。
どうでもよくはないでしょ!
おまえ、一年前に自分がなにに悩んでいたか覚えているか?
そう言われると、覚えてませんけど・・・
大前提として、ヒトは目の前の事象に反応するように造られています。
ワイドショーで流れる芸能人の不倫や企業の不祥事など、どうでもいいことに反応して、上から目線でYahoo!ニュースに書き込みをしたりします。
それと同じように、会社の仕事がうまくいかなったり、副業が成功しなかったりと自己否定をして、勝手に落ち込み何もしたくなくなります。
こうした場合の反応は、自分の中の「妄想」であることが多く、ただの自己否定です。
そのため、時間が経てば忘れるか、新しい目の前の悩みに反応し続けます。
こうした自己否定による妄想を防止するには、自分の中の思い込みの外に出る必要があります。
思い込みの外に出る?
「マインドフルな状態にする」ということだ。
反応しないための具体的な方法:マインドルフネス瞑想
マインドフルを日本語に直訳すると、「気づき」という意味です。
心の状態をマインドフルな状態に保つことで、思い込みの外に出て、広い視野で世界を見ることができます。
そのための方法が、マインドフルネス瞑想です。
いきなり宗教感が強くなったね。
そうでもないぞ。
最近では瞑想に関する効果の実験研究が多数発表されて、科学的にも効果があるという見方が増えています。
そのためスティーブ・ジョブズやビル・ゲイツをはじめ、多くの起業家が1日10分程度の瞑想を習慣に取り入れています。
ボクも毎朝20分瞑想をしてる。
マジでっ!
マインドフルネスについては、「仕事と人生を飛躍させるグーグルのマインドフルネス実践法」という本が参考になる。
Googleの革新を促すためにマインドフルネスに基づく、「EQ(情動的知能)」のカリキュラムをまとめた本だ。
マインドフルネス瞑想で脳を鍛える
マインドフルネス瞑想をすると、脳の前頭前野を鍛えることができる。
前頭前野は脳の中枢と言われており、前頭前野を鍛えることで、やる気や集中力、記憶力がアップし、論理的・客観的な思考が身につくと言われています。
メリットしかないじゃん!
共感能力が上がりすぎるというデメリットもあるが、大きすぎるメリットの前では無意味だ。
こうした能力がアップするため、前頭前夜を鍛えると行動や感情をコントロールしやすくなり、コミュニケーション能力も向上により良好な人間関係を作ることができるようになると言われています。
マインドフルネス瞑想のおすすめの本は、ジョン・カバットジン著の「マインドフルネスストレス低減法」です。
きちんとした瞑想をしたい人は、ボブ・スタール著の「マインドフルネス・ストレス低減法 ワークブック」もあわせて参考にして、瞑想をすることをおすすめします。
どちらか1冊でも、だれでも効果は十分に望めます。
まとめ
- すべての悩みの原因は、反応にある
- 反応をしないためには、悩みを理解する必要がある
- ヒトは、目の前のことに反応しているだけ
- 反応しないためには、マインドフルネス瞑想をして脳を鍛える