

最新研究が明らかにするアンデシュ・ハンセンさんの書かれた「スマホ脳」を独自の解釈でサラッと解説します。
こんな人におすすめ
- スマホ中毒
- 集中力がない
- 異性にモテたい
本書はこんな感じの内容です。
- なぜこれほどスマホに熱中するのか?
- 通知を見ただけで集中力は失われる
- テーブルにスマホを置くな!
- SNSは孤独を加速させる
- スマホを寝室に置くな!
- IT企業のトップは知っている
- 運動しよう
1日にスマホを見ている時間は、平均で2〜3時間です。
人によってはもっと触っているかもしれません。

お前は1日何時間スマホを見ている?

わたしは・・・おお!5時間も見てるね。そんなに見てる覚えはないんだけど。

時間の感覚がないなら、軽いスマホ中毒かもしれないな。
ボクたちは毎朝起きると必ずスマホに手を伸ばして、1日の最後にスマホをベッドの片隅に置きます。
1日あたり1,600回以上もスマホを触り、平均して10分に1度はスマホを手にしています。
そのため街中、カフェ、レストラン、病院や歯医者の待合室、バスや電車の中などあらゆるところで誰もが自分のスマホと向き合っています。
場合によっては、友人や家族、恋人の話しているときでさえ、スマホを取り出す無礼な奴もいます。
アンデシュ・ハンセンさんの書かれた「スマホ脳」は、スマホがボクたちの人生にいかに悪影響を与えるのかを教えてくれ、スマホとの正しい向き合い方を学ぶことができます。
では、解説をします。
なぜこれほどスマホに熱中するのか?

1つ目のポイントは、「なぜこれほどスマホに熱中するのか?」です。
スマホを夢中になって見ているときのボクたちの脳では、「ドーパミン」がドバドバ出ています。
ドーパミンとは、中枢神経系にある神経伝達物質で、「快楽物質」などと呼ばれることもあります。
このドーパミンがたくさん分泌されると「気持ちいい」「心地よい」と感じるため、やる気に満ちた行動を起こさせる要因となります。
そのため、ドーパミンが仕事や勉強、運動などの活動の際にたくさん出ると、集中力を発揮して高いパフォーマンスを出すことができます。
しかし、ドーパミンはスマホを使うことでもドバドバ出てしまうため、スマホに集中力を奪われて、ボクたちは仕事や勉強、運動などスマホ以外のことに集中できなくなっています。

スマホを使うとなんでドーパミンが出ちゃうの?

簡単にいうと、何か起こるかもしれないという期待感や警戒感からドーパミンが出る。
ドラッグ以外に中毒性の高いものとしては、競馬やパチンコなどのギャンブルとスマホのガチャ、一番くじなどがあります。
これらは、「もしかしたら次に当たるかもしれない」という、未来に対する期待感からやめられなくなりハマっていきます。
この法則を利用したのが、Twitterやインスタグラム、LINEなどのSNSです。
着信もないのに、なんとなくLINEのグループチャットを見てしまうのは、「誰かが何か面白いことを発信してないかなぁ」という淡い期待です。
大昔の原子時代であれば、もう少し歩けば「食べ物や獲物に出くわすかも」と期待感から歩き続けることができ、草むらの陰から「獰猛な猛獣が襲いかかってくるかも!?」と警戒して慎重に行動できるようになります。
しかし、現代社会ではその生き残るための機能が、スマホへの期待と警戒感からスマホの通知が届くたびに、確認せずにはいられない現代病となっています。
ボクたちはマンモスを見つける喜びより、スマホアプリで株価のチャートに一喜一憂しています。
通知を見ただけで集中力は失われる

2つ目のポイントは、「通知を見ただけで集中力は失われる」です。
ここ数年で人間の集中力は大きく低下したと言われています。
午前中に集中して仕事を終わらせられる人は、一体どれくらいの人がいるだろうか。
1時間に1度休憩と称して、スマホを見てはいないだろうか。
実はボクたちの集中力は、スマホを操作するだけでなく通知を見るだけで集中力が失われるという研究結果があります。
それはメールの通知も同様で、1度失われた集中力をもとに戻すには20分ほど時間がかかると言われています。

通知を見ただけで、集中力がそんなに途切れるんだね。

そうだ。だから、本当に集中して仕事や勉強をしたいときは、メールやスマホだけでなく、電話の通知もOFFにしておく必要がある。
さらに驚くべきことに、スマホをポケットに入れているだけでも集中力が阻害されるという研究結果もあります。
スマホを触っていなくても、スマホが内ポケットに入っているなど、その存在を頭は理解しているので、それだけで集中力が削がれます。
本当に集中したいときは、スマホをポケットではなくカバンにしまうようにしよう。
テーブルにスマホを置くな!

3つ目のポイントは、「テーブルにスマホを置くな!」です。
友人や家族、恋人など誰かと話をしているときにスマホを取り出すとマナー的に違反ですが、マナーだけでなく、話そのものがつまらなく感じるということがわかっています。
ある研究では、テーブルに10分間向かい合って話し合ってもらうという実験をしました。
あるグループにはテーブルにスマホを置き、もう片方のグループにはスマホを置かないで実験をしました。
その結果、テーブルにスマホを置かないで話をグループの人たちが会話を楽しくできたのに対し、テーブルにスマホをおいたグループの人たちは、「会話があまり楽しくなかった」と感じる人が多く、さらに「相手への信用や共感も得にくい」と感じてしまう人たちまでいました。
その実験では、スマホはテーブルに置くだけで手に取ることは許されていなかったので、誰かと話すときにテーブルにスマホを置くだけで、「話をしてもつまらない奴・信用ができない奴」と思われてしまいます。

つまり女にモテたい男は、カフェやレストランでテーブルにスマホを出すな!スマホを出した時点で女は逃げるぞ。
SNSは孤独を加速させる

4つ目のポイントは、「SNSは孤独を加速させる」です。
ボクたちは誰かと繋がりたいからスマホを持っています。
特に今の時代は何かしらのSNSを利用している人が多いと思います。
しかし、そのSNSのせいで人は孤独を感じやすくなっています。
2,000人のアメリカ人を対象とした調査結果では、SNSを熱心に利用している人ほど孤独を感じていました。
これは「Facebookに時間を使うより、リアルで誰かと会っている方が孤独は感じない」という理由だけでなく、「SNSが劣等感を覚えやすいツール」だからという意見もあります。
Twitterやインスタグラムを見ると、そこには自分より100倍以上フォロワーのいるインフルエンサーがイケメンや美女と食事やバカンスを楽しむ様子を垣間見ることができます。
人生の楽しみ方を見せつけられているようで、自分の存在がちっぽけなものに感じてしまいます。
SNSは自分と他人を比べやすいツールです。
もし他人と比較して自分を卑下しやすい人は、SNSは危険なので利用しないことをおすすめします。

仕事で使わない限り、Twitterもインスタグラムもいらない。
スマホを寝室に置くな!

5つ目のポイントは、「スマホを寝室に置くな」です。
スマホの魔力が強大なのは先にも伝えましたが、スマホは寝る前だけでなく寝室に置いておくだけでボクたちの睡眠を妨げます。

不眠の原因は、ブルーライトだけじゃないの!?
スマホのブルーライトが不眠の原因だという話は有名で、600人を対象とした観察研究では、スマホなどのスクリーンを見る時間が長い人ほど夜に眠れなくなることがわかっています。
しかし、それだけでなく寝室にスマホを置いているだけで、脳はその存在を感知しているため、スマホを見たい欲求=ドーパミンが出てしまうため、睡眠の妨げになると言われています。

やべぇな。スマホ・・・
眠るときはスマホを別の部屋に置いて、完全に空間を切り離す必要があります。
IT企業のトップは知っている

5つ目のポイントは、「IT企業のトップは知っている」です。
元アップルのCEOであるスティーブ・ジョブス氏は、子供がデジタル機器を使う時間を制限していると答えています。
またマイクロソフトのビル・ゲイツ氏も子供が14歳になるまでは、スマホを持たせなかったと言っています。
同様にIT企業に勤める人もスマホを利用する時間を制限していると回答する人が多く見られます。
彼らはその仕事柄、スマホの中毒性とその魔力の高さに気づいているのです。

何も考えずにスマホを触っていると、その魔力でボクたちの時間はどんどん奪われていく。
運動しよう

最後のポイントは、「運動しよう」です。
スマホの魔力に対抗するもっとも有効な手段は、「運動」です。
脳を鍛えるには、運動しかありません。[/char]
実際の実験では、テストの前に20分間の運動をしてもらうと、ほぼ全員の集中力が高まりテストの結果がよかったという報告があります。
また、運動にはストレスや不安への効果もあるため、SNSですり減った自尊心を回復するためにも運動は必須です。
運動は週に2時間くらいがもっとも効果的といわれており、HIITなど心拍数を上げる運動が適しています。
激しい運動が苦手な人は、早足で歩くなど少し息の上がるウォーキングをするなど工夫をしよう。
まとめ
- スマホをいじると脳のドーパミンがドバドバ出る
- 途切れた集中力を戻すには20分かかる
- スマホをテーブルに置くとモテなくなる
- SNSでリア充を見ると孤独を感じる
- 寝室にスマホを連れ込むな
- ITの専門家はスマホの利用を制限している
- 週2時間の運動で集中力を高める